住友商事、フィリピンで地熱発電所移設受注・着工

2013/03/27

太平電業も参画、富士電機が技術支援、14年完工へ

 

  住友商事は、フィリピン最大かつ世界でも有数の地熱発電企業であるエナジー・ディベロップメント・コーポレーション(EDC社)が所有している北ネグロス地熱発電所について、主要設備をナスロへ移設する案件を2012年12月に受注し、このほど、工事に着手した。



 EDC社が所有する北ネグロス地熱発電所は、フィリピン・ネグロス島の北西部に位置し、2007年に富士電機製の地熱発電所設備一式(期待出力 : 49.5MW x 1基)が納入された。その後、同発電所地域では地熱発電設備を継続的に稼働するための十分な蒸気を確保することが困難となったため、EDC社は、 同発電所の主要既存設備をネグロス島南東部のナスロへ移設する方針を決定したのである。

 今回の案件は、住友商事が主契約者となり、太平電業グループ並びにフィリピンの工事会社が参画し、また、富士電機からも技術面の支援を受けている。2014年の移設完工を目指し工事を進める計画である。

 なお、住友商事は1998年に富士電機と共に、フィリピン最大規模のマリトボグ地熱発電所(77.5MW x 3基)を手掛け、完工させた実績がある。フィリピンでの実績を含め、住友商事が工事・主要機器の供給に携わった地熱発電プロジェクトの総出力は約2,200MWに達する。住友商事は、今後もフィリピンを含め世界各地において、温暖化防止に資する地熱発電プロジェクトに注力していく方針である(13年3月27日の住友商事株式会社ニュースリリースより)。。