カジノ企業メルコ・クラウン、4億ドル調達へ
2013/03/20
マカオの「シティ・オブ・ドリーム」運営グループ
マニラ湾岸大型カジノ・リゾート開設への備え
フィリピン政府は、国家プロジェクトとして観光事業を強力に推進することを目的に、マ二ラ湾岸沿いに「マニラベイ・エンターテインメントシティー」を創設しつつある。
「マニラベイ・エンターテインメントシティー」においては、汚職疑惑で揺れるユニバーサルエンターテインメントト(旧社名アルゼ、ジャスダック上場、以下UE)グループを含む4グループのカジノ複合リゾート施設の開発が行われつつある。
その4グループのなかで、先ず、当地最大の港湾企業インターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービシズ(ICTSI)の総帥エンリケ・ラソン氏傘下のブルームベリー・リゾーツ(ブルームベリー)が、3月16日にカジノ・リゾート「ソレア・リゾート&カジノ」(ソレア)オープンした。
ソレアはモダンな500室、2000台分の駐車場、10店のレストラン・ラウンジ、そしてカジノなどを擁する世界水準の娯楽施設である。2年後に第2期プロジェクトでの300室を加え、800室とする計画である。最終的には2,000室を視野に入れているとのことである。
ソレアに続き、SMグループ総帥のヘンリー・シー氏傘下の娯楽・不動産企業ベルコープ・グループと、オーストラリアの富豪ジェームス・パッカー氏傘下のカジノ企業メルコ・クラウン・エンターテインメント社(MCE)が、カジノ・リゾート「ベル・グランデ」(推定コスト10億米ドル)を開設する計画である。
MCEはマカオのメルコ・インターナショナルと豪州のクラウンの合弁企業であり、マカオの有名カジノ「シティ・オブ・ドリーム」の開発・運営企業である。
MCEのフィリピン現地法人であるメルコ・クラウン・フィリピン(MCP)は、この大型カジノ・リゾート建設に備えるべく、組織の強化を図るとともに、証券市場での最大4億米ドルの調達を行う意向である(13年3月20日のフィリピン証券取引所回覧2383-2013号より)。