みずほ、ASEAN進出支援ファンド設立
2013/03/04
最大で2億ドルを予定、JBICも出資へ
フィリピン等で日本企業支援体制強化
みずほコーポレート銀行(みずほCB)は、3月1日、ASEAN地域の現地企業(日系合弁企業を含む)を投資対象とするプライベート エクイティファンド(通称「Mizuho ASEAN PE Fund」、以下「本ファンド」)を設立した。
また本ファンド設立に合わせ、運営会社である100%子会社「ミズホ アジア パートナーズ Pte. Ltd.」(MAP、本社:シンガポール・アンソンロード3 スプリングリーフタワー)が、営業を開始した。
本ファンドは、アセアン地域での現地企業への出資を通じ、中堅・中小企業をはじめとする日本企業の同地域への進出支援を目的としており、日本企業と共同で現地企業に出資することで現地企業の運営サポートを行うことや、日系企業の投資先となり得る現地企業に本ファンドが投資することで、日系企業と現地企業とのアライアンス構築を促進することを目指している。
なお、ファンド規模は最大2億米ドルを予定しており、当行が最大1億2,500万米ドルを拠出するほか、本ファンドとの連携により日本企業の海外事業展開を支援するための覚書を締結している国際協力銀行(JBIC)が最大2,500万米ドルの本ファンドへの拠出を決定している(JBICの出資の詳細は別項にて)。
みずほCB及びMAPは、本ファンドの活用を通じ、みずほ銀行や地域金融機関とも 連携し中堅・中小企業の海外進出を支援していく方針である。
なお、みすほCBは、フィリピンにおいても、日系企業進出支援体制を一段と強化している。昨年12月3日には現地大手銀行バンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズ(BPI)と、商業銀行業務及び投資銀行業務を含む広範な分野での業務協力協定締結している。
この協定は、フィリピンへの進出を検討する日系企業に対し地場企業情報の提供及び進出後のサービス体制の充実を図るもので、具体的には①地場通貨サービス、②地場パートナー、地場販売先の紹介、③現地債券市場育成にかかる相互協力、④現地金融市場・規制にかかる情報交換などを行なっていく。
また、同日、フィリピン経済区庁(PEZA)との間でも、日系企業進出支援に関する業務協力協定を締結した。
この協定は、PEZAとの情報交換を通して、フィリピンに進出を検討する日系企業へ有益な投資情報の提供及びサポート体制の充実を図るもので、具体的には、①日系企業進出、誘致に関する相互協力、②中小企業を含む日系企業相談会等の共催、③日系企業に対するフィリピン進出時の諸手続のサポートなどに取り組んでいく。
フィリピンは、堅調な経済成長・政治的安定を背景に、日系企業の進出が拡大しており、投資先としての魅力があらためて注目されている。みずほCBは、これらの協定締結を機に、グループ各社と一体となり、フィリピンへの進出を検討している顧客のニーズを幅広くサポートしていく方針である(13年3月4日の株式会社みずほコーポレート銀行ニュースリリースなどより)。