カジノ企業ブルームベリー、PSE指数銘柄に採用

2013/03/01

16日にはマニラ湾岸にカジノリゾート(500室)開業

 

 フィリピン証券取引所(PSE)は、PSE上場企業の流動性や安定性を重視、代表的な株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)構成銘柄(30銘柄)の適切性を、浮動株時価総額基準などに基づいて定期的にチェックしている。

 PSEはこの適切性チェックなどを経て、フィリピン証券取引所指数(PSEi)採用銘柄を、2013年3月11日に入れ替えすることを決定した。

 3月11日からPSEiに新規採用される銘柄は、カジノ関連企業の「ブルームベリー・リゾーツ」である。除外される銘柄は、不動産企業「SMデベロップメント」である。

 なお、フィリピン政府は、国家プロジェクトとして観光事業を強力に推進することを目的に、マ二ラ湾岸沿いに「マニラベイ・エンターテインメントシティー」を創設しつつある。

 「マニラベイ・エンターテインメントシティー」においては、汚職疑惑で揺れるユニバーサルエンターテインメント・グループを含む4グループのカジノ複合リゾート施設の開発が行われつつある。

 その4グループの一つが当地最大の港湾企業インターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービシズ(ICTSI)の総帥エンリケ・ラソン氏傘下のブルームベリー・リゾーツである。

 このブルームベリーによる大型カジノ・リゾートプロジェクト第1期が完工しつつある。そのカジノ・リゾートは「ソレア・リゾート&カジノ」と命名されているが、3月16日に開業予定である。当初は500室でオープン、2年後に第2期プロジェクトでの300室を加え、800室とする計画である。最終的には2,000室を視野に入れているようだ。
 
 このブルームベリーは、マニラ湾岸のカジノ事業にとどまらず、国内外でのカジノ事業拡充を推進する方針である。例えば、フィリピン賭博公社(PAGCOR)が民営化されるならばその民営化入札に参画意向であるし、海外ではマカオなどでのカジノ買収機会を模索している(13年2月28日のフィリピン証券取引所回覧1856-2013号などより)。