フィリピン産エコバナナ、1月も2.8万kgのCO2削減

2013/02/10

1房購入で1kgのCO2削減、累計削減量508万kgに
スミフルの08年9月発売の「自然王国eco」

 スミフル(住商フルーツから社名変更)は2008年9月15日から、果実業界では初の試みとなるカーボンオフセットを活用した、フィリピン産エコバナナ「自然王国eco」の販売を開始した。

 

スミフルのカーボンオフセットされた「自然王国eco」は、より“環境への配慮”をブランドコンセプトにした新しいバナナである。栽培時の農薬使用を抑えただけでなく、地球環境にも配慮した消費者参加型の新しいタイプ。購入代金の一部がカーボンオフセット・プロバイダーを通じて、環境事業に提供されるのである。1房(4~7本)購入により、1kgのCO2の削減に貢献ができる。

 使用されるCO2排出枠は、フィリピン、インド、アルゼンチン、ブラジルなどの環境事業(水力発電、風力発電、自然エネルギー等)にてCO2が削減された結果、その削減量を国連が排出枠として認証しているものである。フィリピンでは、北イロコスのノースウインド・バンギ湾での風力発電事業に資金提供された。

 この「自然王国eco」による、2013年1月のカーボンオフセットされたCO2量は2万8,062キログラムとなった。このバナナの2008年10月~2013年1月末までの累計カーボンオフセットC02量は、507万8,286キログラムに達している。この累計量は、ブナの木が1年間に吸収するCO2量(約11キログラム)を換算すると、約46万1,662本に相当する。

「自然王国eco」産地であるフィリピンでも、以下のような環境保全に対する様々な取り組みが行われている。
1.農園内
(1)農薬を極力抑えて栽培、(2)ミミズで、健康な土づくり、(3)収穫後の茎や葉は、堆肥としてリサイクル
(4)有機質肥料を中心に使用、(5)除草剤は一切不使用、(6)農園周辺で植林活動

2.選果場内
(1) 「エコクレート」を繰り返し使用、(2) バナナの洗浄水をリサイクル、(3)ゴミ分別
(4) 栽培用資材のリサイクル、((5)バイオエタノールの使用

3.集荷場・港
(1)エコドライブ促進、(2) 「エコクレート」の洗浄、(3) 品質向上や共同配船による日本でのロス削減(株式会社スミフルのウエブサイトなどより)。