JCB、フィリピンでプリペイドカード発行開始
2013/02/05
社会保障給付ID兼用、年末までに50万枚予定
アジア中心にキャッシュレス化推進へ
ジェーシービー(JCB)の海外業務を行う子会社、ジェーシービー・インターナショナル(JCBI)と、フィリピンのカード会社であるPVB Card社(PVBCC)は、2013年2月5日(火)より、フィリピン国内のJCB加盟店で利用できるプリペイドカードの発行を開始する。
PVBCCが発行する「PVBCC-JCB SBR Card」は、フィリピンのバコール市と提携し、市民IDカードにプリペイド機能を付加したものである。このIDは社会保障給付IDを兼ねており、保有者の顔写真も券面に掲載するため、役所や各種施設などで身分証としても利用できるほか、ATMなどで現金をチャージすることにより、フィリピン国内の全JCB加盟店でプリペイドカードとして利用できる。PVBCCは、2013年末までに、バコール市在住市民など約50万人に発行する予定である。
JCBは、「日本発唯一のクレジットカードブランド運営主体」として、世界中でJCBカードが使える加盟店を拡大するとともに、アジアを中心とする15ヵ国・地域では、現地の金融機関と提携したクレジットカードの発行を加速している。
また、世界中の加盟店・金融機関とのネットワークを活かし、「プリペイドカード」や「デビットカード」といった決済プロダクトについても研究・開発を進めてきた。今回のフィリピン国内専用の汎用型プリペイドカードの投入は、パートナー金融機関のニーズに応えるため、JCBの決済ネットワークを活かした新たな商品を提供するものである。JCBにとってはブランドとしての商品ラインアップを強化することになり、今後はアジアを中心に、クレジットカードに加えプリペイドカードの展開も進めて行く方針である。
JCBは、PVBCCのほか、大手金融機関のRCBC バンカード、BDOユニバンクとJCB加盟店業務について提携し、加盟店ネットワークの拡充に努めている。フィリピンの経済発展を背景としたカード決済市場の成長を見込み、近年は現地在住者向けのJCBカードの発行にも積極的に取り組んでいる。
PVBCCとは、2011年にフィリピン国内でのJCBカード発行に関するライセンス契約を締結して以来、新規カードプロダクトの開発について協議を重ねてきた。今回のPVBCCの発行開始により、フィリピンでJCBブランド付きのペイメントカードを発行する金融機関は、RCBC バンカードとBDOユニバンクとあわせ3社になる。
JCBは今後も、各国・地域のビジネスパートナーのニーズに応える決済プロダクトを提供し、JCBカードを拡大するとともに、各カード市場の発展に貢献すべくキャッシュレス化に取り組んで行く方針である(13年2月5日の株式会社ジェーシービーのニュースリリースより)