中国との領海問題を国際裁判へ
2013/01/22
国連海洋法条約に基づく解決模索
フィリピン外務省発表によると、フィリピン政府は1月22日午後、西フィリピン海(WPS)に対する領有権問題の平和的且つ恒久的解決策を求めて、1982年国連海洋法条約(UNCLOS)に基づき、中国を国際仲裁裁判所に提訴した。
22日午後1時頃、マー駐フィリピン中国大使を外務省に召致し、ラサロ外務次官補が口上書を手渡した。口上書の内容は、西フィリピン海(WPS)を含む南シナ海(SCS)ほぼ全域を含む中国の「9ダッシュライン」の領有権主張の合法性に対し仲裁裁判所に異議を申し立て、1982年国連海洋法条約に基づくフィリピンの国権と支配権を犯す不法行為の停止を求めるというもの。
デル・ロサリオ外相は、フィリピンが中国との領海問題を平和的に協議し解決するためにほぼ全ての政治的・外交的手段を使い果たしたとして、「仲裁手続きが永続的な解決をもたらすことを願っている」と述べた。また、法的処理を進めつつ、相互尊重に基づいた中国との関係強化に取り組むとの方針を示し、中国が提訴に応じるよう求めた(13年1月22日のフィリピン外務省発表より)。