トヨタ、フィリピンで11年連続の三冠王に

2013/01/20

総販売台数、乗用車、商用車いずれも首位

  フィリピン自動車業界におけるトヨタモーター・フィリピンズ(TMPC)の強さが際立っている。



 フィリピン自動車工業会(CAMPI)は、「2012年のCAMPI加盟企業の国内四輪車新車販売台数は、前年比前年比11%増の15万6,649台に達した」と発表した。車種別では、商用車が同12.2%増の10万8,324台、乗用車が同8.4%増の4万8,328台となっている。景気拡大、東日本大震災やタイの洪水の悪影響からの回復により、2年ぶりにCAMPI加盟企業ベースでの最高記録を更新した。

 そのなかで、TMPCの販売台数は前年比20%増の6万5,396台とCAMPI全体の伸び率を上回った。そして、CAMPIでのシェアは41.7%で、第2位の三菱モーター・フィリピンズの22.3%を大きく引き離している。
 
 TMPCは車種別CAMPIシェアでも、乗用車市場で44%、商用車市場で40.7%と双方首位となっている。すなわち、フィリピン自動車市場の三冠王(総販売台数、商用車販売台数、乗用車販売台数いずれもトップ)となっている。このTMPCの3冠王は11年連続の偉業である。

 セグメント別でも、2012年オートフォーカス・ピープルズ・チョイス賞における『オートモービル・オブ・ザ・イヤ―』を受賞したサブコンパクトカー「ヴィオス」のほか、中型乗用車の「カムリ」、コンパクト乗用車の「カローラ・アルティス」、ピックアップの「ハイラックス」、ユ―ティリティー・バンの「ハイエース」がそれぞれのセグメントでのベストセラ―カ―となった。

 ちなみに、一昨年にフィリピン自動車工業会(CAMPI)を脱退した韓国の現代アジア・リソース(HARI)分などを加えたフィリピンの2012年国内新車総販売総台数は前年比11.6%増の18万4,248台。この総販売台数をベースにすると、TMPCのシェアは35.5%となるが、依然高水準であり三冠王でもある。

 なお、TMPCは、1988年にトヨタ自動車のフィリピン車両製造/販売拠点として設立され、1989年から生産/販売を開始した。TMPCの出資比率はトヨタ自動車34%、 三井物産15%、メトロバンク・グループ51%、従業員数は約1,300名である。