損保ジャパン、東南アジアの社会福祉向上を支援

2013/01/11

今年度フィリピンでは盲目者自立支援団体へ助成金
 

 損保ジャパングループはCSR(企業の社会的責任)への取り組みを一段と積極化・多様化させている。

 その一環として公益財団法人「損保ジャパン記念財団」は、海外における社会福祉の向上を目的に「海外助成」を実施している。

 同財団は、日本国内で実施している助成制度を発展させ、海外(特に開発途上にある国・地域)の社会福祉の向上を目的に、2010年度から「海外助成」を実施しており、今年度(2012年度)が3年目になる。この助成は、募集対象国に在住する日本企業の現地駐在員の推薦にもとづき、募集対象国において、社会福祉分野の非営利団体が行う活動を対象としている。

 今年度の募集対象はASEAN加盟国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)に本部がある、主として社会福祉分野で活動している非営利団体であった。助成金使途は助成対象団体が地域の社会福祉に資する活動(プログラム)を行うための資金。助成金額は1件30万円~100万円(総額400万円)。

 今年度の応募期間は 2012年10月9日から11月16日までであった。そして、このほど開催された選考委員会での厳正な審査により、6件の助成案件が決定された。

 フィリピンでの今年度の助成先は盲目者の自立支援を行っているATRIEV(Adaptive Technology for Rehabilitation, Integration and Empowerment of the VisuallyImpaire)。助成額は80万円で、その使途はIT技術の習得による視覚障害者の就労支援(PC と周辺機器購入費)。地方でトレーニングを実施するための必要器材購入費である。

 なお、フィリピンでは、2010年度と2011年度2年連続で、セントフランシス聾学校への助成が実施されている。同聾学校は、いち早く手話を使用せず早期補聴・聴覚を活用した教育を導入、マニラ近郊で唯一完全実施している聾学校である。損保ジャパン記念財団の助成金は耳音響放射検査装置の購入に充てられている。この装置は被験者が自覚すること無く聴力検査が行えるため、新生児などの聴力検査に適している。聴覚障害のある子供の生涯にわたる生活向上を目指すプログラムの効果をあげることが期待できる(13年1月11日の株式会社損害保険ジャパンのニュースリリースなどより)。