フィリピン格安航空業界、今年は踊り場で再編年か

2013/01/06

シェア61%(国内線84%)でASEAN最高、競争も激化
セブ航空とエアフィル軸にM&A活発化との予想

 豪州の航空業界に関するシンクタンクであるアジア太平洋航空センター(CAPA、1990年設立)は、1月3日に、東南アジア格安航空会社(LCC)の2013年見通しを発表した
 


 CAPAは、「東南アジアのLCC業界は2012年に急成長を続けたが、基本的には2013年も成長基調を辿るであろう」と概括している。そのなかで、これまで急ピッチの成長続けてきたフィリピンのLCC業界は、2013年は踊り場を迎え、セブ・パシフィック航空とフィリピン航空傘下のエアフィルを軸にした業界再編が起こるであろうとも予想している。すなわち、合併されたり、消滅するLLCも出てくる可能性がある。

 フィリピンでは、周辺国以上のピッチでLCCが普及、国内線市場でのLCCシェアは80%超となっている。下表のように、2013年第1週のLCCシェアは全体で61%で東南アジアで最高となっている。特に、国内線では84%と断トツの高さである。ただ、国際線では35%と中位にある。

 このように、LCCのシェアは非常に高いが、セブ・パシフィック航空、エアフィル(フィリピン航空系)、ゼスト・エア、サウスイースト・エイジアン・エアライン(シーエア)、エアアジア・フィリピンの5社が乱立、競争も激化している。したがって、CAPAは、2013年のフィリピンLCC業界は再編に向かうと予想している。

 ただ、国際線でのシェア拡大の余地は大きいし、長距離線への進出による成長の機会は残されている。特に、欧州などのフィリピンの航空業界乗り入れ禁止措置が解除された場合は、LCC業界にも大きなチャンス到来になりそうである(13年1月3日のアジア太平洋航空センター発表より)。

 東南アジア格安航空会社の各国でのシェア(昨年12月31日~2013年1月6日)

週間座席数 全体のシェア 国内線シェア 国際線シェア
インドネシア  250万席  53%  57%  42%
タイ 170万席  29%  58%  18%
マレーシア 140万席  48%  49%  48%
シンガポール 140万席  30%  N/A  30%
フィリピン        100万席  61%  84%  35%
ベトナム 70万席  21%  29%  14%
カンボジア 10万席  12%  0%  13%
ミャンマー 10万席  13%  0%  22%
(出所:アジア太平洋航空センター資料より作成)