中部電力、フィリピンLNG発電所計画が前進
2012/12/27
来年前半にフィジビリティー・スタディー完了へ
当地最大の配電企業であるマニラ電力(メラルコ)は、フィリピンの電力不足が懸念されるなか、発電事業に積極参入しつつある。
既に、発電子会社メラルコ・パワー・ジェネレーション社(MPGC)を設立。そして、20億ドル~30億ドルを投じて、5年内に1500メガワット以上の発電能力を構築する方針を表明している。
このMPGCは中部電力と提携しケソン州に火力発電所を建設する計画もある。エネルギー省資料によると、メラルコはMPGCを通じて、中部電力との間で、ルソン島ケソン州アティモナンなどでの液化天然ガス(LNG)火力発電所建設の提携交渉を行い、その建設で合意、建設計画をエネルギー省に提出済みである。LNG火力発電能力は合計1200~1,750メガワット(MW)程度に達すると想定されている。
MPGCと中部電力は、提案したLNG火力発電所に関する電力網影響調査(GIS)実施を承認されたとのことでもある。GISは、発電された電力がその地域の送配電網によって確実に供給されるかを調べるものであって、GISをクリアーすれば、発電所建設が承認される。GISはフィリピン送電網社(NGCP)によって実施されるとのことである。
さらにメラルコは12月26日に、ケソン州アティモナンとバタンガス州の2カ所でのLNG火力発電所建設のフィジビリティー・スタディーが2013年前半に完了するだろうと表明した(12年12月26日のフィリピン証券取引所回覧9316-2012号より)。