純外人直接投資(FDI)、9カ月間で40%増加

2012/12/10

11億ドルに、9月は60%減の5,500万ドル

 

 フィリピン中央銀行(BSP)は12月10日、2012年9月及び年初9カ月間(1月~9月)の外人直接投資(FDI)の速報値を発表した。



 [2012年9月の動向]
 2012年9月の外人直接投資(FDI)純流入額は前年同期比60.1%減の5,500万米ドル(速報値)であった。内訳は、株式資本投資が前年同月比52.9%減の5,700万米ドル。一方、利益再投資勘定の純流入額は同69.2%減の2,000万米ドルと大幅減。また、その他資本勘定は2,200万米ドルの純流出となったが、前年同月より改善した。主な対フィリピン投資国・地域は米国、豪州、オランダ、英領バージン諸島、日本などであった。主に、製造業、不動産業、小売・卸売業、鉱業、金融仲介サービス業、輸送・倉庫業などへの投資が中心。

 [2012年年初9カ月の動向]
 2012年年初9カ月の外人直接投資(FDI)純流入額は前年同期比39.8%増の10億9,300万米ドル(速報値)であった。内訳は、株式資本投資が前年同期比8倍増の12億米ドル。一方、利益再投資勘定の純流入額は同56.3%減の1億2,100万米ドルと大幅減。また、その他資本勘定は2億2,800万米ドルの純流出に転落した。

 なお、中央銀行のFDI統計は実際の外貨流入額がベースとなっており、フィリピン経済区庁(PEZA)や投資委員会(BOI)が発表する投資認可額とはベースが異なる(12年12月10日のフィリピン中央銀行発表などより)。

 外人直接投資(FDI)純流入額(単位:百万米ドル)

時期 9月 1~9月
 項目 2011年 2012年 伸び率% 2011年 2012年 伸び率%
対比外資直接投資 138 55 -60.1 782 1093 39.8
  株式資本投資 121 57 -52.9 150 1200 700.0
  利益再投資勘定 65 20 -69.2 277 121 -56.3
  その他資本勘定 -48 -22 54.2 355 -228 純流出に転落
  (出所:フィリピン中央銀行資料より作成、全て速報値)