サンミゲルとインドネシア・シトラが合弁意向
2012/11/27
東南アジア最大の道路事業会社誕生、上場も視野に
サンミゲルはインフラ事業の強化を推進してきているが、最近は特に道路事業基盤の拡充ぶりが目立つ。
サンミゲルは、昨年12月央に、100%子会社のサンミゲル・ホールディングスを通じて、インドネシアのシトラ・グループ傘下のアトランティック・アウラム(AA)株式46%を取得することを決定した。サンミゲルは、AA株式を最大51%まで取得するオプションを有している。
AAは、スカイウェイの建設・運営企業であるシトラ・メトロマニラ・トールウェイズ社(CMMTC)を支配している企業である。サンミゲルのAAへの資本参加は、道路事業基盤の一段の拡充さにつながる。なお、スカイウエイは、マカティ市ブエンディアとモンテンルパ市アラバン間15キロメートルつなぐ高架高速道路である。
さらに、サンミゲルは、今年1月11日に、南ルソン高速道路(SLEx、36キロメートル)の事業権も獲得すると正式に発表した。その発表によると、上記のサンミゲル・ホールディングスとAAは、南部ルソン高速道路の建設・運営・管理権を有するサウス・ルソン・トールウェイズ社(SLTC)の経営権80%、マニラ・トール・エクスプレス・システム社(MATES)の経営権60%することで合意した。すなわち、サンミゲル連合は、南ルソン高速道路の事業権も獲得。
そして、サンミゲルは11月24日に、「シトラ・グループとインフラ・道路関連合弁企業を設立する意向である」と正式発表した。新合弁企業の社名は決定されていないが、この合弁構想が実現すると、東南アジア最大の道路事業企業が誕生することになる。
サンミゲルとシトラ・グループは、新合弁企業をフィリピン証券取引所(PSE)もしくはシンガポール証券取引所に新規上場させるとともに、シンガポールで7億米ドル~10億米ドルの大型資金調達を行うことを視野に入れている(12年11月26日のフィリピン証券取引所回覧8532-2012号より)。