静岡銀行、アヤラ系優良銀行BPIと提携
2012/11/21
フィリピンでの顧客サポート体制拡充へ
静岡銀行は、フィリピンにおける取引先の金融・貿易・投資など、さまざまなニーズに迅速かつ適切に対応するため、バンク・オブ・ザ・フィリピンアイランズ(BPI、本店所在地:マニラ首都圏マカティ市)と業務提携を締結した。
業務提携締結日は11月16日。これにより、静岡銀行のアジア地域における現地金融機関との業務提携は10行目(6カ国)となった。
<業務提携の背景・目的>
(1)静岡県内企業のアジア諸国への進出が増加傾向にある中、フィリピンに進出している県内関連事業所数は32社と、アジア地域では7番目となる。最近では、周辺国の賃金上昇等を背景に、大手日系企業のフィリピンへの進出が増加していることから、県内の取引先企業においても、フィリピンへの進出および同国内での総合的な金融支援に対するニーズが高まっている。
(2)こうした背景を踏まえ、現地での支援体制の強化を目的として、フィリピンの有力銀行のひとつであるBPIと新たに提携を行ったものである。
(3)なお、静岡銀行がフィリピンの金融機関と提携するのは、今回が初めてとなる。また、BPIも、日本の金融機関との業務提携は今回が初めてとなる。
<業務提携の概要>
(1)提携先:バンク・オブ・ザ・フィリピンアイランズ(BPI)(
(2)業務提携の内容
・すでにフィリピンに進出している、あるいは進出を検討している取引先に対して、BPIの金融サービスを提供することで支援体制の強化を図る。
(3)取引先のメリット
・BPIはフィリピンにおいて資産規模第3位、国内支店数815を有する大手銀行であり、現在、外資系企業(含む日系企業)担当部署には、日本語に堪能なスタッフを配置しているため、現地で日本語によるサービスを受けることが可能である。
・BPIから、フィリピンで事業を展開するために必要となる投資優遇制度や法令等の情報提供が受けられる。
なお、BPIのフィリピン国内店舗数は 815店(うちマニラ首都圏452店)、海外店舗数は4店(香港1、ヨーロッパ3)、総資産規模は8,673億ペソ(約1兆7千億円、2012年9月末時点) 、従業員数は約1万2千名である。
総資産規模ではBDOユニバンク、メトロバンクに次いで業界第3位であるが、利益水準ではトップを維持しているし、財務基盤の強固さでも業界トップクラスである。また、創業160周年という歴史を誇るとともに、フィリピンを代表する優良銀行と評されている。
BPIは10月30日に、2012年度9カ月間(1月~9月)の決算速報を発表した。それによると、純利益は前年同期比37%増の132億ペソへと大幅増加した。そして、BDOユニバンクとメトロバンクの各々105億ペソを大幅に上回り、業界トップの座を維持している。
一方、9月末の不良債権(NPL)比率は1.7%と低水準で前年の2.3%からさらに低下、業界最低水準となっている。また、不良債権貸倒引当率は137.9%に達している。
BPIは2011年に欧州債務問題や国内外景気減速という悪環境のなかで、史上最高益を連続更新、業界最高の純利益128億ペソを計上した。今年も9カ月間で2011年の年間純利益額を上回っており、連続史上最高益更新となる可能性が高い(12年11月21日の静岡銀行プレスリリースなどより)。