村田製作所のフィリピン工場が完成

2012/10/22

アジア最大、1月からコンデンサ製造
順次生産品目や規模を拡大へ

  村田製作所のフィリピンにおける生産子会社である「フィリピン・マニュファクチャリング・コーポレーション・オブ・ムラタ」(PMM 、バタンガス州タナウアン市)は、新工場の工事完了を受け、10月22日に竣工式を執り行った。



 竣工式には、フィリピン経済区庁のデ・リマ長官、卜部敏直在フィリピン日本国大使をはじめ、地元タナウアン市関係者や地域代表者、村田製作所の村田恒夫代表取締役社長、濵地幸生常務執行役員、益田喬PMM社長らが参加した。

 式典の冒頭に、村田社長は「多くの方々の絶大なるご支援のもと本日の竣工式を迎えることができた。ここフィリピン工場はアジア最大の敷地面積を誇り、将来的に生産品種、規模を拡大していくことを想定している。この工場の立ち上げと生産拡大はムラタグループ全体にとって、非常に重要なプロジェクトである」と挨拶した。

 村田製作所は、電子機器の高機能化やスマートフォン・タブレットPCなど新たなアプリケーションの普及・伸長による需要拡大に応えるため、海外生産の拡大や生産拠点の拡充を検討してきた。そして、豊富で定着率の高い労働力の確保、アセアン等新興国市場を見据えた立地という観点から、フィリピンに新たな海外生産拠点を設立することを決定したのである。

 そして、ASEANエリアの新たな生産拠点として、バタンガス州タナウアン市ファースト・フィリピン・インダストリアルパーク内にPMMを設立、新工場を建設した。2013年1月から、まずはチップ積層セラミックコンデンサの生産を開始する。続けて、他の製品の生産も予定している。将来的には、3棟の工場を追加建設、約3,000人を雇用する予定である。

 なお、PPMの資本金は14億ペソ(約26億9千万円)、村田製作所が99.99%出資。敷地面積は22万7,646平方メートルである。事業内容はムラタグループ製品の生産とされている(12年10月22日の株式会社村田製作所ニュースリリースより)