日本郵船フィリピン商船大、卓越した教育成果

2012/10/04

比海事統一試験で受験校中唯一の全員合格
機関科、航海科ともに成績上位を独占

 日本郵船がフィリピン提携企業のトランスナショナル・ダイバーシファイド・グループ(TDG)と共同運営する商船大学(NYK-TDG マリタイム アカデミー=NTMA)が、優秀校として表彰された。



 NTMAは9月26日に、フィリピン海事大学統一試験(MSAP)において優秀な成績を修めたとして、主催者である日比船員配乗代理店協会( PJMCC)から表彰を受けたのである。

 MSAPにおける評価基準は、過去に2年連続で学生の75%以上が試験に参加し、平均以上の合格率を得た学校であるカテゴリーA と、過去において成績が上位10位内に入った学生を輩出した学校である カテゴリーB の2種類あり、今回NTMAは両方のカテゴリーで優秀校として選出された。

 2012年のMSAPは、海事大学2年生を対象に全国81校から約1万9,000人が受験し、全体の合格率は32%であったが、NTMAから受験した第4期生110人は、受験校中唯一の全員合格を果たした。また、成績上位者についても、航海科は上位30人のうち29人、機関科は上位30人全てをNTMAの学生で占める結果となった。

 MSAPでの成績は、海技免状取得の合格率と同様に、フィリピン国内における海事学校の競争力を示す指標であり、そこで優秀な成績を修めることは、将来の当社船員の中核となる幹部候補として、重要な要素となる。 

 なお、NTMAは2007年6月に、日本郵船の創業120周年記念事業の一環として、マニラ近郊カンルーバン市開校された。「フィリピン高等教育庁」の認可を取得した正式な大学であり、3年間の講習と1年間の乗船実習の全寮制の4年制商船大学である。 一学年の定員は、航海科と機関科、夫々60名の計120名、講師は約30人(非常勤含む)。9月24日には第二期生116人の卒業式が行われた。そして、施設拡張が行われつつある。

 日本郵船は今後も、優秀なフィリピン人船員を育成し、質の高い海上輸送を提供する差別化戦略を推進していく方針である(12年10月4日の日本郵船株式会社ニュースリリースより)。