NTTデータ、東南アジアの空の安全を支援

2012/10/01

飛行経路設計システム、JICA通じ各国に納入

 日本電信電話株式会社(NTT)は9月28日に、2011年度におけるNTTグループのCSRへの取り組みをまとめた「NTTグループCSR報告書2012」を発行した。今回の特集は「ICTの利活用を通じた社会的課題の解決へ」である。

 ICT市場では、固定とモバイルのブロードバンド化やスマートフォンの急速な普及とともに、サービスや端末の多様化・高度化が進むなど、世界的に大きな変化が続いている。NTTグループは、変化するICT市場を牽引すべく、最先端の研究開発技術と世界規模での経営リソースを最大限活用することで、多彩なサービスの創造やグローバル企業の事業展開をシームレスにサポートするICTソリューションの提供などに取り組んでいる。

 アジアでの取り組みとしては、「 安心・安全な航空インフラの実現を支える飛行経路設計システム開発」が紹介されている。その内容は以下の通り。

 航空産業が急速に成長する東南アジアでは、より安心・安全な航空インフラの実現に向けて、「航空管制の信頼性向上」が喫緊の課題となっている。

 NTTデータは、航空管制システム分野で1970年代から培ってきた経験とノウハウを結集し、同分野の国際規格であるICAO(国際民間航空機関)基準に準拠した飛行経路設計システム「PANADES」を開発。航空機の性能や地形、天候、混雑状況などに応じて最適な飛行経路を設計するための複雑な計算を自動的に、短期間で行うシステムの提供を通じて、安全性の向上はもちろん、燃料の節減やCO2排出量削減に貢献している。
 2011年7月のタイへの納入を皮切りに、独立行政法人国際協力機構(JICA)を通じてインドネシアやベトナムにも納入するなど、東南アジアにおける“空の安全”を支えている。

 なお、このCSR報告書は、NTTホームページhttp://www.ntt.co.jp/csr/2012report/ict_global00.htmlにて閲覧可能となっている(NTTグループCSR報告書2012より)。