フィリピン株ファンド、年間上昇率23.9%に

2012/09/20

8月末、全ファンド中6位という好成績
設定(一昨年5月末)来の上昇率は51.6%

 キャピタル アセットマネジメント(東京都千代田区内神田、代表者:杉本年史社長)が運用する「フィリピン株ファンド」の2012年8月末時点での過去1年の上昇率(リターン)が23.9%となった。


 この8月末の23.9%という上昇率は全ファンドのなかで第6位という好成績であり、国際株式型カテゴリーにおける運用実績ランキングでは第5位であった(モーニングスター集計・発表、対象は純資産10億円以上のファンド、過去1年実績比較)となった。

 8月は集中豪雨の影響によるフィリピン株式市場の下落などで、月間騰落率がマイナス2.7%となり、運用実績順位はそれまでよりは若干後退した。しかし、6月までは国際株式型カテゴリーにおける運用実績ランキング(過去1年間)で5カ月連続のトップという卓越した成績を収めてきている。

 ちなみに、「フィリピン株ファンド」の上昇率は3カ月間では5.1%、6カ月間では7.6%となっている。設定日(2010年5月28日)以来の上昇率は51.6%(上昇率は、分配金を再投資したものとして計算)に達している。

 「フィリピン株ファンド」は、純資産総額10億円以上のファンドとしては唯一の「フィリピン市場へ投資するファンドである。フィリピンの取引所に上場している株式、ならびに世界各国・地域の取引所に上場しているフィリピン関連企業の株式を主要投資対象としている。

 キャピタル アセットマネジメントでは、8月月次レポートにおいて、今後の見通しに関して次のように掲載している。
 <今後の見通し: 良質な労働力、良好な経済のファンダメンタルズで、株式市場は堅調を予想>
 日本や韓国、中国などアジアで製造業が盛んな国々では、少子高齢化問題が課題となっている。逆に、東南アジア新興国は若い世代の割合が大きいため、安価な労働力を求めて製造拠点や雇用、投資が南に向かう流れがあり、東南アジア諸国連合(ASEAN)の成長を後押しすると考えられる。特にフィリピンは、語学力の強さなどを背景として良質な労働力が多く、好影響を受けると見られている。
 また、経常収支が黒字のフィリピン経済のファンダメンタルズは良好である。一層の財政支出、特に官民連携(PPP)事業の政府支出が増えるものと市場では見ており、今後もフィリピン経済は堅調に推移すると予想している。
 欧州債務問題等で世界的に株式市場が不安定に推移するなか、フィリピンの株式市場は堅調な展開となると考えている。特に、消費関連、インフラ関連、銀行などの銘柄が経済成長の恩恵を受けると見ており、これらの業種を中心に投資する計画である。

 ちなみに、8月末時点での「フィリピン株ファンド」の組み入れ銘柄の業種別構成比率は不動産22.4%、銀行21.7%、資本財17.8%、各種金融12.1%、公益事業7.4%、その他16.4%、現金2.2%となっている。
 
 組入上位銘柄とそれらの構成比率は、SMインベストメンツ8.9%、SMプライム6.9%、アヤラコープ6.7%、ユニバーサル・ロビーナ6.3%、アヤラランド5.8%、メトロバンク5.7%、メトロ・パシフィック5.4%、BDOユニバンク5.3%、BPI5.2%、メガワールド3.7%などである(モーニングスター株式会社ウエブサイトやキャピタル アセットマネジメント株式会社の月次レポートなどより)。