シャープ・フィリピン30周年、現地事業拡大方針

2012/09/17

本社難局にあるもLEDテレビ現地生産計画発表
 

 シャープは2012年9月15日に創業100周年を迎えた。そして、シャープ・フィリピン(SPC)も創業30周年を迎えている。


 SPCは9月14日に、創業30周年と本社創業100周年に際しての記者会見を開催した。9月17日付けフィリピン各紙電子版によると、SPCの田中社長は記者会見などにおいて、フィリピンでの積極事業拡大方針を表明したとのことである。

 田中社長はシャープ・グループが難局にあることを認めながらも、景気が堅調に推移し海外から再評価されているフィリピンでは事業を積極拡大すると強調した。

 具体的には、LED(発光ダイオード)テレビの現地生産を開始するとのことである。現在LEDテレビはタイ、マレーシアから輸入しているが、今年24インチ型の製造を開始、その後まもなく29インチ型の製造を開始する。ただし、大型タイプについては輸入販売を継続する。

 SPCのフィリピンのテレビ市場におけるシェアは10%程度であるが、LCD・LEDテレビでのシェアは30~40%と見られる。LEDテレビ現地生産により、これらのシェアをさらに高める方針である。また、SPCは現在、洗濯機とカラオケ機器でトップシェアを有しているがそのトップの座を強固にするとともに、他製品でもシェア拡大を図るとのことでもある。

 なお、SPCは1982年設立、カラーテレビ、音響機器、洗濯機、コピー・カートリッジの製造・販売、その他家電製品の販売を行っている。シャープの出資比率は53%となっている。