烏骨鶏ラーメン龍などが営業停止に

2012/08/19

マカティ市が営業許可書など不所持として閉鎖命令
営業・労働規則運用を厳格化、年初から50店閉鎖
 

 フィリピンのマニラ首都圏マカティ市のウエブサイトに、「マカティ市営業許可局(BPO)が最近、マカティ市の5カ所のレストランなどに対し営業一時停止を命じた」とのニュースが掲載された。

 そのニュースによると、営業停止命令の理由はマカティ市条例2004-A-025条(改正マカティ市歳入規則)違反。具体的には、営業許可や従業員の労働許可不取得などである。 営業停止命令を受けたのは、まずパサイ通りの「烏骨鶏ラーメン龍マカティ店(企業名バレンティア)」。バレンティアは有効な営業許可証や25名の従業員(日本人シェフも含む)の労働許可証不所持であることが判明したとのことである。なお、マニラ市のマラテ店は営業が継続されている。

  また、パサイ通りの「ケーブルカー・カフェテラス」、ロックウェルセンター内の「但馬屋チャコール・グリル(但馬焼肉とは異なる)」、コンピュータ小売の「シンク&ビヨンド」、「UCCカフェテラス」も有効な営業許可書不所持として、営業停止命令を受けたと報じられている。マカティ市で営業停止命令を受けた企業数は今年年初からの累計では約50社に達している。

 マカティ市のア―ウィン・ビナイ市長は先に、市役所調査員に対し、企業がマカティ市条例を遵守しているかのチェックを厳格化するよう指示した。同市長は「マカティ市の企業経営者は、営業開始前に必要な営業や労働認可証を取得することが義務付けられている」と強調した。

 マカティ市は、企業に対し毎年1月20日、あるいは7月20日までに従業員リスト(臨時従業員や見習いも含む)提出を要求している。これは、労働者の権利を保護するとともに、児童労働や人身売買を防ぐための措置であるとのこと。

 また、マカティ市条例では、クラブ、カクテルラウンジ、バー、キャバレー、サウナにおいては18歳未満の接客担当者を雇用することを禁じている。また、18歳以上でも接客担当許可書を得るには、18歳以上であることを確認できる誕生証明書やマカティ市保健部による健康証明書提出が必要である(12年8月17日のマカティ市発表より)。