9日もマニラ首都圏などで全面休校措置
2012/08/08
7月後半からの悪天候での死者69名に
フィリピンのルソン地域などでは台風襲来や南西モンスーンの影響で、7月後半から悪天候が続いている。
国家災害リスク軽減評議会(NDRRMC)の発表によると、8月7日午前5時時点で、台風9号(フィリピン名ヘネル、国際名サオラ―)による死者は53名、負傷者35名、行方不明5名(確認ベース)となっている。
さらに、台風11号(国際名ハイクイ)の影響などによる南西モンスーン活発化で、マニラ首都圏や周辺州などが、引き続き、豪雨、雷雨、強風、洪水に見舞われている。8月8日15時時点では、この南西モンスーンによる洪水などで死者16名、負傷者4名などの被害が出ている。台風9号(ヘネル)との合計死者は69名に達している。そして、依然、低地および山岳周辺の住民は洪水や土砂崩れへの警戒が必要な状況である。
8日正午現在で、ブラカン州のアンガット・ダム、イポ・ダム、ベンゲット州のアンブラオ・ダム、ビンガ・ダム、パンガシナン州のサンロケ・ダム、ヌエバ・エシハ州のパンタバンガン・ダム、ケソン市のラメサ・ダムなどの水位が氾濫危険水位に到達している。ラメサ・ダムの水位は80メートル25センチに達し、氾濫危険水位を10セント上回っている。
このような状況の中、8月7日は大統領室回覧により、首都圏や周辺州がノンワーク・デ―となり政府系機関、民間企業などが休業した。8月8日はノンワーク・デ―とはならず官民ともに業務を再開したが、出勤できない職員や従業員が多く、都市機能は回復されていない。
8月8日に発出された大統領室回覧では、8月9日に関してもノンワーク・デーとはならず、官民の業務は行われる予定。しかしマニラ首都圏、サンバレス州、バタアン州、パンパンガ州、パンガシナン州、タ―ラック州、ブラカン州、ラグナ州、カビテ州、リサル州における全ての学校の休校措置は継続される(12年8月8日のフィリピン大統領室回覧第34号などより)。