フィリピン、依然鳥インフルエンザ(高病原性)非感染
2012/07/13
世界63カ国で感染、人への感染15カ国、死者358人に
13日に日本外務省が広域渡航情報発出し注意喚起
日本外務省は7月23日に、「鳥インフルエンザの流行状況について(2012年7月)」というタイトルの渡航情報(広域情報)を発出、注意を喚起した。その内容は以下の通り。
2003年11月以来、アジア,欧州,中東,アフリカなどの広い地域において高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)が発生している。現在も引き続き,世界各地でトリからトリへの感染やトリからヒトへの感染が確認されている。
国際獣疫事務局(OIE)によると、2012年1月以降、イスラエル、イラン、インド、カンボジア、中国、ネパール、バングラデシュ、ブータン、ベトナム、香港、ミャンマーにおいて、トリへのH5N1型鳥インフルエンザの感染が確認された。なお、日本環境省の報告によれば,2011年5月10日以降、野鳥を含め,日本国内におけるH5N1型鳥インフルエンザウイルスの新規検出はない。
現在までに、63か国・地域でH5N1型鳥インフルエンザの発生が確認されている。アジアでは、インド、インドネシア、ブータン、カンボジア、タイ、韓国、中国、香港、日本、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオスの17か国・地域に達している。そのほか、中東9、欧州26、アフリカ11の国・地域で確認されている。
フィリピンでは、H5N1型鳥インフルエンザ感染は確認されていない。すなわち、東南アジアでは、数少ない高病原性鳥インフルエンザ非感染国である。
<ヒトへのH5N1型鳥インフルエンザ感染状況>
2011年6月10日以降、世界保健機関(WHO)は、エジプトにおいて24人が感染(12人死亡)、インドネシアにおいて12人が感染(12人死亡)、カンボジアにおいて6人が感染(6人死亡)、ベトナムにおいて4人が感染(2人死亡),中国(広東省,貴州省)において3人が感染(2人死亡)、バングラデシュ(ダッカ)において3人が感染したことが確認されたと発表した。
2012年7月6日現在、ヒトへの感染が確認された国は15カ国となっている。ヒトへの確認感染者数は607人、そのうち358人が死亡している。ヒトへの感染確認最多国はインドネシアの190人(うち158人死亡)。以下、エジプトの168人(うち60人死亡)、ベトナムの123人(うち61人死亡)、中国43人(うち28人死亡)、タイ25人(うち17人死亡)、カンボジア21人(うち19人死亡)と続く。
鳥インフルエンザの発生国・地域では不用意にトリに近寄ったり触れたりせず、衛生管理に十分注意。また、日本帰国時に高熱、咳症状がみられる場合には、検疫所の健康相談室に申し出、帰宅後に同様の症状が現れた場合には,最寄りの保健所に相談し、感染地域に渡航していた旨を申し出られたし(11年7月13日の日本外務省発表より)。