携帯電話スマートフォン比率、フィリピン25%と低水準
2012/06/30
最高シンガポール72%、最低インド10%、日本は26%
比のOSシェア:1位アンドロイド35%、アイフォーンは5%
世界的な調査・コンサルタント企業であるニールセンはこのほど、「2012年 グローバル スマートフォン インサイト調査」の結果を発表した。
世界の39市場(アジア太平洋の13市場を含む)で実施されたニールセンのスマートフォン インサイト調査によれば、近年のアジア太平洋地域におけるスマートフォンの普及ピッチの高まりが明らかになった。アジア太平洋地域での主に使用している携帯電話でのスマートフォン比率はシンガポール(72%)、韓国(67%)、香港(58%)および台湾(51%)などが高水準であり、これらの市場でスマートフォン比率が非スマートフォンを上回っている。以下、中国(42%)、ベトナム(30%)、マレーシア(28%)、タイ(27%)、日本(26%)、フィリピン(25%)、インドネシア(19%)、インド(10%)となっている。
スマートフォン所有率の増加にともない、モバイルインターネットの利用が、特にソーシャルネットワーキングとインターネット検索において増加している。日本では、スマートフォンユーザーの86%、韓国では80%、香港では76%が過去 1ヶ月の間に携帯電話を使ってインターネットにアクセスしている。フィリピンは22%でインドの15%に次ぐ低さであった。
モバイル版ソーシャルネットワーキングは、特に香港とマレーシアで人気があり、それぞれスマートフォンユーザーの 76%と74%が過去1ヶ月の間にモバイル版ソーシャルネットワーキングを利用している。
スマートフォンユーザーがタブレットへの親近感を高めている市場もあることが判明している。中国、タイやマレーシアといった市場では、スマートフォンユーザーの約3分の1がタブレットを所有(それぞれ39%、32%、30%)、この2タイプの機器におけるコンテンツ消費の違いを特定するだけでなく、機器間における相互作用を理解することが重要になっている。
スマートフォンの人気はまたこの地域における位置情報サービス(LBS)の利用を高めており、スマートフォンユーザーによるサービスの利用傾向が顕著である。スマートフォンユーザーの間で最も LBSの利用率が高いのは韓国で(59%)、これに日本(56%) 、香港および台湾( 53%)と続いている。
今ではスマートフォンユーザーが利用できるアプリは数多くあるので、アジア太平洋におけるアプリの利用率が高いのも当然である。韓国と日本で過去 1 ヶ月におけるアプリ利用率が最も高くなっている(81%)。 一方で、韓国とシンガポールのスマートフォンユーザーは定期的に利用するアプリ数が最も多く(平均で各55%、47%)なっている。インドネシアで音楽とソーシャルネットワーキングが好まれているのを除くと、ゲームはアジア太平洋地域で最も人気のあるアプリのカテゴリーである。なお、アプリ利用率に関しても、フィリピンは22%でインドの13%に次ぐ低水準となっている。
スマートフォンユーザーにおけるOSのシェアはアジア全体で様々である。北部アジアでアンドロイドが首位に立つ一方、アイフォーンOS(IP) はシンガポールで最も普及しており、シンビアンはベトナム、マレーシア、タイ、インドネシアおよびインドで首位を占めている。
フィリピンでは第1位がアンドロイド(35%)、第2位がシンビアン(30%)、第3位がその他(16%)、第4位がRIMブラックベリー(14%)、最下位の第5位がIP(5%)となっている。
なお、ニールセンの「2012年 グローバルスマートフォンインサイト」調査は、2012年第1四半期にアジア太平洋、ヨーロッパ、ラテンアメリカおよび北米の 23カ国で 35,000人以上の携帯電話ユーザーを対象に、オンライン調査または対面調査で実施された。携帯電話およびスマートフォンの普及率は国によって異なるため、サンプル数は携帯電話ユーザー統計をベースに各国別に割り当てられ、スマートフォンおよびスマートフォン以外の携帯電話を利用する消費者を代表するように割り付けられている(ニールセン・カンパニーのウエブサイトなどより)。