フィリピン富豪トップはSMのヘンリー・シー氏
2012/06/22
2位PALのルシオ・タン氏、3位ICTSIのラソン氏
サンミゲル会長は10位、ビリャール議員18位に
米国フォーブス誌アジア版6月20日号が、フィリピン富豪番付トップ40(2012年版)を発表した。
2012年の富豪上位40人合計の純資産額は474億ドルで、2011年の340億ドルから39%増加、史上最高となった。この大幅増加は、フィリピン景気拡大、不動産価格上昇、株式市場上昇による保有株式時価総額増加などによる。 2012年フィリピン富豪番付首位は、昨年に続きSMグループ総帥のヘンリー・シー氏。その純資産額91億ドルで前年の72億ドルから26%増加した。第2位も昨年と連続でフィリピン航空(PAL)総帥のルシオ・タン氏(純資産額45億ドル)がランクされた。
第3位は港湾業務企業ICTSIの総帥エンリケ・ラソン氏(同36億ドル)。ラソン氏の純資産額は昨年の16億ドルから約2.3倍も急拡大、伸び率で最高となった。第4位はゴコンウェイ・ファミリー総帥のジョン・ゴコンウェイ氏(同32億ドル)。ゴコンウェイ氏の純資産額も昨年比33%増加したが、急伸のラソン氏に抜かれ順位を1ランク落とした。
第5位は建設最大手DMCIの総帥デイビッド・コンスンヒ氏(同27億ドル)、第6位は不動産大手メガワールドの総帥アンドリュー・タン氏(同23億ドル)、第7位はアヤラグループ総帥のハイメ・ソベル・デ・アヤラ氏(同22億ドル)、第8位はメトロバンク総帥ジョージ・テー氏(同17億ドル)、第9位は元貿易産業相のロベルト・オンピン氏(同15億ドル)、第10位はサンミゲル会長のエドゥアルド・コファンコ氏(同14億ドル)となっている。
このほか、第12位にジョリビー・フーズ総帥のトニー・タン・カクティオン氏(同12.5億ドル)、18位に上院議員でビスタランドなどを実質傘下に収めているマニュエル・ビリャール氏(同7.2億ドル)、21位にRCBCなどを率いるアルフォンソ・ユーチェンコ氏(同5.7億ドル)、29位にニッケル・アジア総帥のマニュエル・サモラ氏(同2.55億ドル)などがランクされている。
2012年の純資産10億ドル以上の富豪は15人で、昨年の11人から4人増加となった。また富豪40人リスト最下位の純資産額は1億4,000万ドルで、昨年の8,500万ドルから大幅増加した。
なお、フォーブス誌は3月、第25回世界富豪番付(2012年版)を発表した。対象は世界各国の資産10億ドル以上の資産家。資産10億ドル以上の富豪としてランクされたのは1226名、そのうちフィリピン人は6名であった。この番付では、フィリピン第1位のヘンリー・シー氏は世界116位、フィリピン第2位のルシオ・タン氏は314位とランクされている(フォーブス誌アジア版12年6月20日号電子版などより)。