外国人の金融市場純投資額、大幅減少
2012/05/17
4月51%減、4カ月間で53%減の8億ドルに
フィリピン中央銀行(BSP)は5月17日、2012年4月及び年初4カ月間(1~4月)の海外からのポートフォリオ投資(証券投資等の間接投資)勘定(速報値)を発表した。
海外からのポートフォリオ投資としてカウントされるのは、非居住者によるポートフォリオ投資動向であり、証券取引所(PSE)を通じてのフィリピン株式、ペソ建て債券、銀行でのペソ建て預金、マネーマーケット投資などが含まれる。
2012年4月の海外からのポートフォリオ投資勘定純流入額は3億3,343万米ドル(うちPSE上場株式が2億4,800万米ドル)で前月から2倍強となったが、前年同月比では50.5%減少した。4月の海外からの証券などの取得総額(グロス)は14億7,795万米ドルで前月の13億2,302万米ドルから11.7%拡大。GTキャピタル・ホールディングスの新規株式公開(IPO)などが寄与した。しかし、前年同月比では13.3%減となった。対フィリピン投資国上位5カ国は米国、英国、シンガポール、ルクセンブルグ、香港であった。
一方、4月の処分総額は前月比1.7%減、前年同月比11.1%増の11億4,453万米ドルであった。
2012年年初4カ月間の海外からのポートフォリオ勘定純流入額は前年同期比53.1%減の7億7,240万米ドルとなった。海外からの証券などの取得総額(グロス)は12.0%減の55億0,790万米ドル。一方、処分総額は2.6%増の47億3,549万米ドルであった(12年5月17日のフィリピン中央銀行発表などより)。
海外からのポートフォリオ投資(証券等の金融市場投資)勘定 <単位:百万米ドル>
期間 | 11年4月 | 12年3月 | 12年4月 | 前月比 | 前年同月比 | 11年1-4月 | 12年1-4月 | 前年同期比 |
取得総額 | 1,704 | 1,323 | 1,478 | +11.7% | -13.3% | 6,262 | 5,508 | -12.0% |
処分総額 | 1,031 | 1,165 | 1,145 | -1.7% | +11.1% | 4,616 | 4.735 | +2.6% |
純流入額 | 674 | 158 | 333 | +110.7% | -50.5% | 1,646 | 772 | -53.1% |