ヤクルト、フィリピンでの販売27%増と好調
2012/05/14
第1四半期の1日当たり販売149万本に
アジア国別シェア10.6%(前年同期9.2%)
ヤクルト本社がこのほど、2011年度(11年4月~12年3月)の連結決算を発表した。同期間の連結売上高は前年度比2.2%増の3126億円、経常利益は同8.5%増の280億円と堅調な決算となった。
この連結決算発表資料によると、2011年度のアジア・オセアニア地域の飲食料部門連結売上高は前年度比25.4%増の320億円へと二桁増加した。営業利益も同34.7%増の55億円と大幅増加した。ヤクルトは、アジア・オセアニア地域においては、フィリピン、香港、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インド、中国などで乳製品乳酸菌飲料などを製造、販売している。
フィリピンにおいては、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピンズ(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。すなわち、ヤクルトはフィリピンで来年に35周年を迎える。海外発売時期は、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969年の香港、1971年の韓国とタイに次ぐ。
ヤクルト・フィリピンズの2011年(1月~12月)の一日当り販売数量は、前年比6.2%増の129万5千本へと回復した(2010年は同6.1%減少)。そして、アジア・オセアニア地域では、韓国の400万1千本、中国の230万9千本、インドネシアの同225万3千本、タイの223万3千本に次いで第5位となっている。また、アジア・オセアニア地域全体の同1,417万4千本(前年度比7.9%増)の9.1%を占めた。
2012年第1四半期(1月~3月)速報値では、フィリピンでの一日当り販売数量は前年同期比27.1%増の149万2千本へと急回復した(前年同期は同14.4%減少)。アジア・オセアニア地域では、2011年と同様、韓国、タイ、インドネシア、中国に次ぐ第5位だが、そのシェアは10.6%へと上昇した(前年同期は9.2%)。ちなみに、アジア・オセアニア地域全体では同10.6%増の1,408万3千本であった。
第1四半期のフィリピンの前年同期比27.1%増という伸び率は、インドの68.6%増、ベトナムの68.5%増、中国の34.7%増に次ぐものである。インドやベトナムでの一日当り販売数量は10万本に満たず、アジアの主要市場では中国に次ぐ高い伸びであった(12年5月11日の株式会社ヤクルト本社発表などより)。