フィリピン進出日系企業、9%増の1,171社に
2012/05/09
製造業41%、サービス業14%、卸・小売り12%
首都圏に47%、ラグナ・カビテ28%、セブ12%
マカティに306社、ラグナ・テクノパーク91社
在フィリピン日本国大使館は、「進出日系企業」実態調査結果を発表した。「進出日系企業」とは、本邦企業の支店等、本邦企業(第三国で法人化されている企業を含む)が出資した企業及び邦人が海外に渡って興した企業を指し、外国資本との合弁企業を含む。
それによると、2011年10月1日現在、フィリピンに進出している日系企業の総数は1,171社であった。過去の調査結果によると、2009年10月1日現在で954社、2010年現在10月1日現在で1075社と推移しており、直近一年間では96社、率にして8.9%の増加となっている。
<企業形態>
約91%(1,070社)が「現地法人化された日系企業」であり、「本邦企業(現地法人化されていない企業)」は、約9%(101社)にとどまっている。このうち、「現地法人化された日系企業」では、「本店」が約49(522社)で最も多く、次いで、外国資本との「合弁企業」(約26%、283社)、「日本人が海外に渡って興した会社」(約17%、183社)、「支店、駐在員事務所、出張所」(約8%、82社)の順となっている。
一方、「本邦企業(現地法人化されていない企業)」では、約61%(62社)が「駐在員事務所、出張所等」であり、「支店」は、約39%(39社)にとどまっている。
<邦人職員数>
約75%(883社)が「1~4人」で最も多く、次いで、「5~9人」(約12%、142社)、「0人」(約8%、96社)、の順となっており、これらで全体の約96%を占めている。このうち、「1人」が約38%(441社)で最も多く、次いで「2人」(約21%、245社)、「3人」(約112%、141社)の順となっており、これらで全体の約71%を占める。
<進出地域>
・州別では、「マニラ首都圏」に約47%(577社)が進出し、次いで、「ラグナ州」(約16%、199社)、「カビテ州」(約12%、150社)、「セブ州」(約12%、149社)の順となっており、これらで全体の約87%を占めている。
・マニラ首都圏の都市別では、「マカティ市」に約53%(306社)が進出し、次いで、「マニラ市」(約11%、63社)、「パシッグ市」(約8%、45社)、「ムンティンルパ市」(約6%、32社)、の順となっており、これらでマニラ首都圏の約77%を占めている。
マカティ市では、アヤラ通りに約28%(86社)、レガスピ・ビレッジに約20%(61社)、サルセド・ビレッジに約14%(44社)が進出し、これら3地区で約62%(191社)を占めている。
マニラ市では、マラテ地区に約54%(34社)、エルミタ地区に約25%(16社)が進出し、これら2地区で約79%(50社)を占めている。パシッグ市では、オルティガス・センターに約76%(34社)、ムンティンルパ市では、マドリガル・ビジネス・パークに約69%(22社)が進出している。
・マニラ首都圏以外の都市別では、「ビニャン市」に約15%(97社)が進出し、次いで、「ラプラプ市」(約14%、91社)、「ロザリオ」(約11%、72社)、「カランバ市」(約8%、52社)の順となっており、これらでマニラ首都圏以外の約48%を占めている。
<進出工業団地>
工業団地別では、「ラグナ・テクノパーク」に約18%(91社)が進出し、次いで、「カビテ・エコノミック・ゾーン」(約14%、72社)、「マクタン・エコノミック・ゾーン1」(約10%、50社)、「ファースト・カビテ・インダストリアル・エステート」(約8%、39社)、の順となっており、これらで工業団地の約50%を占めている。
<産業動向>
ルソン地方の産業別では、「第二次産業」(約48%、479社)と「第三次産業」(約48%、484社)の二つで全体の約96%を占めている。このうち、「第二次産業」では「製造業」が約86%を占め、「第三次産業」では「サービス業(他に分類されないもの)」と「卸売・小売業」が併せて約53%を占めている。なお、「第一次産業」は約1%(11社)で、「分類不能の産業」は約3%(29社)となっている。
<業種動向>
ルソン地方の業種別では、「製造業」に約41%(411社)が進出し、次いで、「サービス業(他に分類されないもの)」(約14%、138社)、「卸売・小売業」(約12%、119社)、の順となっており、これらでルソン地方の約67%を占めている(12年5月9日の在フィリピン日本大使館発表などより)。