川崎汽船、優秀なフィリピン人船員確保育成を推進

2012/05/08

提携商船大学の“K”ラインクラスから第一期生卒業

 

 さる4月11日に、川崎汽船グループ(Kライングループ)の提携商船大学であるクリスタルeカレッジの「“K”ラインクラス」第一期生23名がシニア職員候補生として卒業した。

 卒業式には川崎汽船の佐々木真己専務執行役員、船舶管理会社である太洋日本汽船の中西眞誠常務取締役、ケイライン シップマネージメントの久保島暁社長のほかグループ会社関係者や大学関係者など多数が参加した。

 クリスタルeカレッジ「“K”ラインクラスプロジェクトでは、高校卒業見込みの者に対しグループ独自の選抜試験を実施し優秀な学生を集め、3年間の講義と1年間の乗船実習を行う。講義では同大学のカリキュラムに加え“K”ライングループ独自の高度な講義を実施し、乗船実習では川崎汽船グループ管理会社の船舶で川崎汽船独自のキャデットトレーニングプログラムをおこなう事で質の高い職員候補生の育成を目指している。

 卒業した第一期生は海技免状を取得後、川崎汽船マニラ研修センターであるケイライン・マリタイム・アカデミー(フィリピン)で乗船前の導入研修などを受講し、グループ管理会社の管理船舶に順次職員候補生として乗船し1年後には、船舶職員として実際に運航に携わる事となる。

 なお、Kライングループは2008年に、クリスタルeカレッジ(ボホール島タグビララン市)との間で船舶職員育成に関する提携で合意した。  Kライングループは、それまでもフィリピンの各商船学校から独自の奨学制度によるスカラーシップ制度を始め、ブリッジプログラム(工科大学卒業生を対象とした海技免状取得コース)のためのKラインクラス等により、フィリピンにおける船員教育に対して積極的に協力してきた。そのような活動をさらに拡大・充実させると共に、Kライン独自の考え方を船員教育に直接反映させ、より高い資質を持った船舶職員の育成のためにクリスタルeカレッジと提携したのである。

 Kライングループは、クリスタルeカレッジとのさらなる提携強化により、Kライングループとしてフィリピンにおける船員教育に積極的に協力しながら、その中でKライン独自色を出していくことにより、Kライングループの船舶職員確保をさらに安定的に進めていく方針である。

 また、信頼できる職員の確保が安全運航の最重要課題のひとつとなっており、今後も優秀な船員の確保育成に積極的に取り組んでいく方針である(12年5月7日の川崎汽船株式会社発表などより)。