第1四半期決算発表開始、序盤は二桁増益発表続く

2012/05/04

BPIやPSBankの純利益はほぼ倍増、不動産も好調

 2012年度第1四半期(1月~3月)の企業業績発表が開始された。 

 2011年は、国内外景気鈍化や年前半のインフレや金利上昇という環境下にもかかわらず、企業業績は堅調に推移、株価上昇の大きな要因ともなった。特に、金利敏感セクターである銀行、不動産というセクターにおいて最高益続出という予想外の好結果となった。


 2012年度第1四半期に関しては、4月30日にアヤラグループの優良銀行ザ・バンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズ(BPI)が「純利益は前年同期比107%増(約2倍)の58億ペソへと大幅増加した」と発表した。

 一方、メトロバンク傘下の有力貯蓄銀行フィリピン・セービング・バンク(PSBank)の第1四半期の純利益は、前年同期比94%増の5億4,600万ペソへと急増した。

 さらに、当地の最大銀行(総資産ベース)であるBDOユニバンク(BDO)の純利益は前年同期比15%増の28億ペソと二桁増加した。BDOの親会社であるコングロマリットのSMインベストメンツも13%増益であった。

 不動産企業に関しても、SMグル―プで不動産事業を担当するSMデベロップメント(SMDC)の収入は同72%増の58億ペソ、純利益は同33%増の12億ペソと二桁増収増益決算となった。決算発表ではないが、メガワールドの予約販売額が同52%増の164億ペソに達したとも公表されている。

 配電最大手マニラ電力(メラルコ)の第1四半期の販売電力量は前年同期比10%増の7,687ギガワットアワー(GWh)に達した。営業収入は同15.9%増の656億ペソ、報告純利益は同58.2%増の33億7.300万ペソへと大幅増加した。

 このように、序盤は、好調な決算発表が目立つ(各行の2012年第1四半期決算発表資料などより)。