竹中工務店とフィリピンが合意覚書締結

2012/03/13

空港第3ターミナルの早期全面稼働に向けて

 フィリピン運輸通信省(DOTC)と竹中工務店は3月12日、東京において、フィリピン・マニラのニノイ・アキノ国際空港第3ターミナル(NAIA3)の早期全面稼働で合意、覚書を締結した。

  フィリピンのロハス運輸通信相は、NAIA3のオリジナルの受注企業である竹中工務店と早期全面稼働に向けたNAIA3の補修・補完工事完了に関して討議すべく、日本を訪問、竹中工務店幹部らと精力的な交渉を続けてきた。


 具体的には、NAIA3全面稼働に必要な23の空港システム類設置や補修・補完工事実施で合意されたとのことである。これまでの、フィリピン側の発表では、23システムに関して、当初提示コスト4,000万米ドルを1,000万米ドル以下に引き下げることで竹中工務店と合意間近だとされてきた。

 23の空港システムには、手荷物搬送システム、フライト情報表示システム、ビル管理システム、ローカルエリアネットワーク、火災警報・防火システム、乗客ローディング・ブリッジ(航空機接続通路)システムなどが含まれている。フィリピン政府は、NAIA3を全面稼働させ、第1ターミナルから一部オペレーションを移転し第1ターミナルの過密状態を緩和する方針である。

 18万2,500平米のNAIA3が全面稼働すれば、1時間当たり6000人、1日当たり3万3,000人の乗客を捌くことが可能となる。また、34のボーディングブリッジ(搭乗橋)を装備し28機を同時に捌くことが可能となる(12年3月12日のフィリピン官報より)。