2月末の外貨準備高史上最高に、22%増の778億ドル

2012/03/07

輸入11.45カ月分、残存短期負債の6.5倍に相当

 フィリピン中央銀行(BSP)速報値によると、2012年2月末の総外貨準備高(GIR)は前年同月末比21.7%増の777億6,582万米ドルで、1月末の773億5,751万米ドルを約4億米ドル上回り、2カ月連続で過去最高を更新した。


 アジア開発銀行(ADB)からの融資計画で得た資金の政府による外貨建預金、公認外為銀行による外貨建預金、中央銀行の海外投資収入及び外為市場操作などが外貨準備高の増加に寄与した。但し、これらの外貨流入効果は政府及び中央銀行の海外債務の満期支払いなどで一部相殺された。

 2012年2月末の総外貨準備高は輸入の11.45カ月分に相当する水準。また、原本ベース短期負債の約10.9倍、残存ベース短期負債の6.5倍に相当する水準である。 

フィリピンの総外貨準備高推移(単位:百万ドル)

項目 年末値 12年 12年2月の伸び率
年・月 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年 1月 2月 前月比 前年同月比
総外貨準備高(GIR) 18,494 22,967 33,751 37,551 44,243 62,373 75,302 77,358 77,766 0.5% 21.7%
輸入カバー率(月数) 3.82 4.23 5.75 5.96 8.67 9.49 11.09 11.39 11.45
 (出所:フィリピン中央銀行資料より作成、12年1月は改定値、2月は速報値)