中国からの模倣二輪車流入問題深刻に

2012/02/03

昨年の二輪新車登録、16%増の105万台

現地生産車販売2.9%減の73万台と低調

 

 2月3日付けフィリピン各紙電子版によると、フィリピン陸運局(LTO)における、2011年の二輪車(モーターバイク)新車登録台数は、100万の大台を突破、前年比16%増の105万台に達した。



 その一方で、モーターサイクル開発プログラム参加企業協会(MDPPA)加盟企業の2011年の販売台数は、前年比2.9%減の73万1,130台へと減少、2010年の18.1%という高成長からマイナス成長へと転落した。

 MDPPA加盟企業は、ホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキの日系現地法人、Kwang Yangモーター、モータースター イーストワールドモーターインダストリーズで構成され、現地生産車の90%近くを製造しているとのことである。新車登録が二桁増加する一方で、現地生産車の販売台数が減少したことになる。

 MDPPAの2011年の販売台数減少の要因として、東日本大震災やタイ洪水の影響による部品供給不足などが挙げられがちである。しかし、部品輸入はインドネシアへの依存度が高く、供給不足問題はさほど大きな要因ではなかったようだ。

 MDPPAのアルフレッド・レハーノ会長は「業界の主要な関心事は知的所有権問題である。昨年、中国製の低価格二輪車流入が急増した。中国製二輪車のなかには、フィリピン現地生産車と全く同じに見える模倣車もある。このような偽バイク流入阻止のため、知的所有権室(IPOPhil)と協力している」とコメントした。