キャノンがフィリピンに生産拠点、180億円投資

2012/01/31

レーザープリンターおよび付属品・部品の製造
バタンガスで来年4月生産開始、5千名規模に

 キヤノンは、1月31日に、「レーザープリンターおよび付属品・部品の製造と世界最適生産の構築を目的に、フィリピン・バタンガス州に、キヤノン・ビジネスマシンズ・フィリピンを設立した」と正式発表した。


 昨今のレーザープリンター市場は、普及機を中心に堅調な伸びを示している。キヤノンでも、今後のさらなる需要拡大が見込まれる普及機のレーザープリンターの生産に対し、生産能力の確保と柔軟な対応を可能にすることが急務となっている。

 こうした状況を踏まえ、キヤノンは、フィリピン・バタンガス州ファーストフィリピン工業団地にCanon Business Machines(Philippines),Inc.(キヤノン・ビジネスマシンズ・フィリピン)を設立した。フィリピンは、インフラが整備されていることや継続的な人材確保が期待できることに加え、英語対応が可能な人材も豊富であるなど、生産に関する環境が充実している。

 新会社については、2012年4月に着工し、2013年4月の操業開始を予定している。新会社の資本金は60億円、キヤノンが100%出資した。総投資額は約180億円、事業内容はレーザープリンターおよび付属品・部品の製造である。敷地面積は約 30万1000平米、延床面積は約 8万3000平米、従業員数は約 5,000人(2014年時点)と予定している。

 キャノンは、現在フィリピンにおいては、キャノン・マーケティング(フィリピンズ)が、販売・マーケティング・サービス活動を行っている。所在地はタギグ市フォート・ボニファシオである。設立は1996年12月、2001年に売上高が10億ペソ突破、現在フィリピン有力5,000社のうち375位にランクされるに至っている。

 また、キャノン・インフォメーション・テクノロジーズ・フィリピン(1991年8月設立)という開発企業も有している。生産活動が開始されれば、フィリピンでのキャノンの存在感が更に高まることになる。(12年1月31日のキャノン株式会社ニュースリリースなどより)。