日本、フィリピンの防災・災害対応能力向上を支援
2012/01/09
無償資金協力「カミギン島防災復旧計画」完成
1月7日、ミンダナオ地域のカミギン州において、日本の無償資金協力案件「 カミギン島防災復旧計画 」により整備された橋梁及び砂防ダムの完成式典が行われ、シンソン公共事業道路大臣及び在フィリピン日本国大使館の磯俣公使が出席した。
「 カミギン島防災復旧計画 」は、砂防ダムの建設と橋梁の改修を行うことにより、河川流域における土石流災害の防止を図るとともに、島内の交通状況の改善を通じて地域の活性化を図ることを目的としたものである。
カミギン島では2001年11月の台風ナナンによる豪雨により、山地斜面の崩壊、土石流や鉄砲水の発生により、死者・行方不明者約250名、インフラ、家屋、農業施設等に総額約5億円相当の被害が発生した。この台風の後も大規模な土石流発生の危険性が続いていたことから、特に再発の危険性の高いフバンゴン川及びポントド川の2河川を選定し、事業を実施した。
同計画による砂防ダム等の完成により、カミギン州の災害防御能力は格段に向上することとなり、今後被害の発生の軽減が期待される。日本は、同計画に対し、無償資金協力として、10億1,300万円の支援を行った。
同計画は、カミギン州の土石流等への対応能力強化を通じてフィリピンの防災・災害対応能力の向上を支援するものであり、また同時に、地域の活性化にも資するものである。防災及び災害対策の分野における協力は、共に自然災害多発国である日比両国間の協力の主要な柱の一つであり、同計画の実施は、両国間の戦略的パートナーシップの一層の発展に寄与するものである(12年1月9日の在フィリピン日本大使館発表より)。