商船三井、フィリピンで緊急支援物資搬送支援

2012/01/08

 自社訓練船を派遣、台風被災支援へ追加措置

  商船三井は、訓練船「スピリット・オブ・MOL」を、昨年12月中旬に襲来した台風21号で大きな被害を受けたフィリピン ミンダナオ島に位置するミサミス・オリエンタル州へ派遣した。

 



 そして、商船三井及びグループ会社「マグサイサイ MOL マリン社」(マグサイサイ MOL社)、フィリピン政府が準備した支援物資を輸送した。

 商船三井は、フィリピン社会福祉開発省から緊急支援物資輸送の要請を受け、フィリピン近郊で訓練中の「スピリット・オブ・MOL」を急きょマニラ港に寄港させた。マニラ港では、同省手配の飲料水・食料・医薬品等に加え、商船三井グループが手配した米・衣類・毛布等の救援物資を、乗船中の訓練生とフィリピン政府関係者が共同で積み込み、12月29日に出帆した。

 「スピリット・オブ・MOL」は1月1日に被災地至近のカガヤン・デ・オロ港へ入港し、2日に支援物資を陸揚げした。その後、船長及び訓練生が救援物資を直接被災者に配布し、また、被害を受けた学校を掃除する支援を実施した。
 この、商船三井グループの救援活動は現地新聞等メディアで大きく報じられ、カガヤン・デ・オロ市当局者から感謝の言葉が寄せらた。

 訓練船「スピリット・オブ・MOL」(全長:106m/全幅:16m/喫水:5.80m/総トン数:4,878トン)は、安全運航を維持する優秀な船員を育成するために商船三井が保有する訓練船。主にフィリピン-シンガポール間を航行しながら訓練を実施している。同船は2008年6月の台風6号の際にも、フィリピン政府からの要請に応じ支援物資の海上輸送及び被災地清掃活動を実施している。

 なお、商船三井は既に、台風21号被災者に対し、マグサイサイ MOL社を通じて義援金3万ドルの寄付を実施、追加支援活動についての検討を行ってきたという経緯がある(12年1月6日の株式会社商船三井プレスリリースより)。