比パナソニックの上半期(4~9月)業績不振
2011/11/14
17%減収、営業損益2155万ペソの赤字に転落
低調な家電需要、東日本大震災の影響等響く
家電部門の営業利益93%減の799万ペソに
パナソニック・マニュファクチャリング・フィリピンズ(PMPC、会計期末3月)が、2011年度上半期(11年4月~9月)報告書を提出した。PMPCの設立は1963年5月14日(旧名フェスティバル・マニュファクチャリング社)。日本のパソニック本社のPMPC保有比率は、2011年9月末時点で79.96%である。
PMPCの2011年度上半期(11年4月~9月)の純売上高は、前年同期比17.4%減の31億6104万ペソにとどまった。家電などの需要低調、競争激化にくわえ、東日本大震災や福島原発事故にともなう第1四半期の輸入商品供給減少などが響いた。ちなみに、前年同期は輸入商品(プラズマ・ディスプレイパネル、液晶ディスプレー、SACインバータなど)の売上高が大幅増加したことなどで、21%増収であった。
損益面では、原材料価格上昇などで原価率が73.9%へと上昇した(前年同期は70.9%)した。販売費を同31.6%減の5億6,905万ペソへと大幅削減したが、減収効果や原価率上昇を補い切れず、営業損益は2,155万ペソの赤字転落(前年同期は86万ペソの黒字)。その他損益黒字が前年同期比105%増(約2倍)の3,876万ペソへ増加、税金引当が25%減の1,423万ペソへと減少したことで、純利益は同319.5%増(約4.2倍)の297万ペソへと大幅増加したが、利益水準は非常に低く、低調な決算であったといえる。
部門別売上高は、主力の家電部門が前年同期比10.6減の26億5,160万ペソ(構成比83.9%)、ネットワーク関連(映像・音響・コミュニケ―ション製品など)が同62.6%減の2億0,966万ペソ(構成比6.6%)。デバイスが同11.7%増の6,853万ペソ(構成比2.2%)、その他が同3.9%減の2億3,126万ペソ(構成比7.3%)であった。
部門別営業損益は、家電部門の黒字が同92.6%減の799万ペソへと急減した。一方、ネットワーク部門の赤字が同92.3%減の673万ペソへと縮小した。また、デバイス部門の赤字が同7倍の308万ペソ、その他部門の赤字が同0.6%増の1974万ペソへと拡大した(パナソニック・マニュファクチャリング・フィリピンズの2011年度上半期報告書などより)。
パナソニック・マニュファクチャリング・フィリピンズの2011年度上半期の部門別売上高・損益動向(単位:千ペソ)
項目/部門 | ネットワーク | 家電 | デバイス | その他 | 合計 |
売上高 | 209,660 | 2,651,596 | 68,527 | 231,255 | 3,161,038 |
前年度同期比 | 62.6%減少 | 10.6%減少 | 11.7%増加 | 3.9%減少 | 17.4%減少 |
構成比 | 6.6% | 83.9% | 2.2% | 7.3% | 100.0% |
総利益 | 56,636 | 695,356 | 29,715 | 42,260 | 823,967 |
前年度同期比 | 65.9%減少 | 21.0%減少 | 29.3%増加 | 3.3%減少 | 25.9%減少 |
営業損益 | -6,725 | 7,993 | -3,078 | -19,744 | -21,554 |
前年度同期比 | 赤字92.3%減少 | 黒字92.6%減少 | 赤字7倍に拡大 | 赤字0.6%拡大 | 赤字転落 |
前年度上半期実績 | -87,628 | 108,559 | -439 | -19,636 | 856 |
(出所:PMPC資料より作成)
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