10カ月間の新車販売2.2%減の13万8,092台

2011/11/09

シェア:トヨタ32.8%、三菱自19.7%、現代自11.9%
年間販売目標は2.5%減へと下方修正

 2011年のフィリピン四輪車新車販売台数に関する業界の年初目標(前年比4~5%増)達成が困難となっている。東日本大震の悪影響は軽減しつつあったが、タイの洪水の影響が顕在化しつつあり、2011年年間販売台数は前年比マイナスとなる可能性が強まった。

  10月11日付けフィリピン各紙電子版によると、フィリピン自動車工業会(CAMPI)、トラック工業会(TMA)、自動車輸入販売企業連盟(AVID)の販売統計を合計すると、2011年10カ月間(1月~10月)の国内四輪車新車販売台数は13万8,092台にとどまり、前年同期の14万1,218台から2.2%の減少となった。

 10カ月間の市場シェア上位は、第1位トヨタモーター・フィリピンズの32.8%、第2位三菱モーター・フィリピンズの19.7%、第3位韓国系の現代アジア・リソース11.9%となっている。このトップスリーは前年と同じ顔ぶれである。

 なお、2010年の年間総販売台数は、一昨年の記録的豪雨にともなう水没被害車買い替え需要もあって、前年同月比27.2%増の16万8,490台と大幅増加、1996年に記録したそれまでの年間過去最高記録であった約16万2千台を14年ぶりに更新した。今年も、年初の段階では4~5%増という目標が打ち出され連続最高記録更新が見込まれていたが、東日本大震やタイ洪水の影響で目標達成が困難になった。業界目標は前年比マイナス2.5%へと下方修正されたとのことである。

フィリピン四輪車新車の販売台数推移(単位:台)

05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年10カ月間 11年改訂目標
合計 97,063 99,541 117,903 124,449 132,444 168,490 138,092
前年比 +10.2% +2.6% +18.4% +5.6% +6.4% +27.2% -2.2% -2.5%

 (出所:フィリピン自動車工業会資料などから作成)