オリックス、フィリピンで大型不動産開発事業

2011/09/28

ボニファシオで66階建てホテル・オフィス等の複合施設
メトロバンク不動産子会社と提携、事業費300億円規模


オリックスは、フィリピン第二位の商業銀行「メトロポリタンバンク&トラストバンク(メトロバンク)」傘下の不動産デベロッパー「フェデラルランド」と、共同で、大型複合施設を開発することで合意した。


このプロジェクトは、フェデラルランドが70%、オリックスが30%出資して合弁会社を設立し、マニラ首都圏マカティ市に隣接し近年急速に商業集積が進み注目が集まるフォートボニファシオ(ボニファシオ)地区で、オフィス、ホテル、コンドミニアム、商業店舗の複合不動産開発を推進するものである。ボニファシオは、国際空港からも2kmという立地条件の良さなどから、オフィスや住宅が集積し、金融機関や外資系企業が多く進出するなど、今後新たなビジネスセンターとしての発展が期待できる。

開発物件は、フィリピン最高層級となる地上66階建てのホテル・オフィス棟と地上51階建てのコンドミニアム棟、下層階にブランドショップや飲食店などの商業施設から成るランドマークとして誕生する。オフィス部分は、メトロバンクグループが新本社として入居を予定し、ホテル部分は、「グランドハイアット・マニラ」としてマニラ最高級ホテルが開業する予定である。また、コンドミニアムは、フィリピンの富裕層や外国人投資家向けに分譲する。

このプロジェクトの土地面積は約1万3000平米、延床面積は約22万3,000㎡(2棟合計)、竣工予定日はホテル・オフィス棟が2015年春、コンドミニアム棟が2016年春である。総事業費は300億円見込みと報道されている。

なお、オリックスは、1977年にメトロバンクと合弁でフィリピン初のリース会社を設立した。1989年に自動車リース会社を設立し、以降2社をメトロバンクと合弁で運営している。また、フェデラルランドとは、2007年から総戸数825戸の高層ツインタワーのコンドミニアム開発を共同で手がけるなど、メトロバンクグループを戦略パートナーとしてフィリピンで着実に事業基盤を構築してきた。

オリックスは、今後も成長が続くアジア市場において、国内で培った専門性とアジア各国に有するネットワークを活用し、収益の拡大を目指していく方針である(11年9月28日のオリックス株式会社ニュースリリースより)。