PLDTなどが航空会社設立、広範な空運事業展開か

2011/09/18

パシフィック・グローバルワン・アビエイション設立承認
経営不振のフィリピン航空(PAL)買収との観測も

 PLDTグループなどが航空会社を設立しつつある。

 証券取引委員会(SEC)は、このほどPLDTなどによる新航空会社「パシフィック・グローバル・ワン・アビエイション(PGOAC)社」設立を承認した。9月17日付けフィリピン各紙によると、PGOAC社の当初授権資本額は4億3000万ペソ、事業目的はあらゆるタイプの航空事業、及びその付帯事業とされている。

 当初資本金に関しては、PLDTが1億5500万ペソ(現物出資を含む)払い込むほか、PLDT傘下の鉱山企業フィレックス・マイニング、メラルコ・パワージェン、PLDTの姉妹企業メトロ・パシフィック・インベストメント(MPIC)やメトロパシフィック・トールウエイズ(MPTC)、ジュビリー・スカイが合計1億2500万ペソを払い込む。

 PGOAC社の設立発起人は、PLDT社長兼CEOのナポレオン・ナサレノ氏、メラルコCEOのオスカー・レイエス氏、MPIC社長兼CEOのホセ・リム氏、MPTC社長兼CEOのラモンシート・フェルナンデス氏、内国歳入庁(BIR)元長官のレン・バネス氏などである。

 一部には、PGOAC社が、労使紛争や経営不振で揺れるフィリピン航空(PAL)を買収するのではとの観測も台頭している。先週のフィレックス・ペトロリアム上場セレモニーの席上で、PAL買収意向を問われたPLDTのマニュエル・パンギリナン会長は「航空産業は難しいビジネスである」と返答したとのことである。