大阪ガス傘下のオージス総研、フィリピン等海外IT事業拡充へ

2011/09/13

フィリピンに開発拠点有するAWSと業務提携、経営資源相互活用
多言語(英語・中国語・日本語)案件へ対応、海外要員育成支援も

大阪ガス100%子会社であるオージス総研(本社:大阪市西区)は、AWS(本社:東京都港区)と、海外におけるITサービスについて、10月1日からの業務提携に合意した。両社の経営資源を相互に活用し、中国・シンガポール・フィリピンでのITサービスを拡充する方針。

オージス総研グループは、国内で培ったシステム技術や品質管理ノウハウをもとに、海外でシステム開発のアウトソーシングや、日系企業向けのIT支援を行っている。中国を拠点に、日本国内向けのシステム開発業務や管理業務の一部をアウトソーシングすることでコストダウンをはかるとともに、シンガポールを拠点に、現地の日系企業向けのシステム開発サービスやITサポートサービスを提供している。

一方、AWSグループはフィリピンのマニラおよびセブのオフショア開発拠点を軸に、ビジネスアプリケーションや組込みソフトウェアの設計・開発、製品保証サービス、エンジニアリング技術者派遣など広範な事業を展開している。さらに、BTO(ビジネス・トータル・アウトーシング)事業として、海外のグローバルリソースを活用して顧客の業務プロセスアウトソーシングを支援している。日本国内のSE体制、サポート体制も充実している。また、フィリピンにおいて、技術者向けの日本語研修サービスを提供、日本語と英語に堪能な技術者も育成している。

近年の日本企業の海外進出の拡大により、多言語によるITサービス提供のニーズが高まっていることから、両社は海外でのITサービスの提供について業務提携し、海外拠点をはじめとする経営資源を相互に活用して中国・ASEAN地域におけるITサービスを拡充する。

この業務提携により、中国・ASEANに拠点を有する企業に対して、両社はシステム開発、ヘルプデスク、デジタル製品テストのサービスを多言語(英語・中国語・日本語)で顧客に提供するとともに、IT技術者を派遣するなど、情報化支援を行う。また、両社のIT分野におけるトレーニングノウハウを活かし、システム開発に携わる技術者の育成サービスを英語・日本語で提供することで、海外で活躍するIT人材の育成に貢献する。

両社が提供する海外でのITサービスの特長は以下のとおり。
1.ワンストップで多言語(英語・中国語・日本語)案件へ対応
システム開発、ヘルプデスク、デジタル製品テストサービスを3ヵ国語で対応する。日本国内で培ったシステム技術や品質管理ノウハウを活用し、低価格のサービスを実現する。
<提供サービス例>
・システム開発:英語および中国語の画面・帳票の開発やマニュアルの作成
・ヘルプデスク:3ヶ国語、365日24時間対応で、製品の海外展開や企業内システムの海外拠点での活用をサポート(世界各国のビジネスアワーに合わせて24時間対応が可能)
・デジタル製品テスト:パソコン、プリンターなどのデジタル製品のテストサービスを3ヶ国語で提供。中国国内でのテスト実施も可能

2.海外拠点でのITサービス(海外現地サポート)
・中国・ASEAN地域を中心に、顧客の海外のビジネス拠点にIT技術者を派遣し、現地で必要なITインフラや業務システムの構築など、ITに関するサポートを実施する。

3.海外で活躍するIT人材の育成支援
・両社のIT分野におけるトレーニングノウハウを活かし、IT技術者に対し、技術研修と語学研修を合わせた育成プログラムを提供する。英語を公用語とするフィリピンでの研修受け入れや、日本語・英語でのIT技術者研修、実際のプロジェクト体験が対応可能である。

さらに今後、オージス総研が強みとするアジャイル開発手法(OSAM)をオージス総研・AWS両社が海外のシステム開発に活用し、システム開発の効率化の推進を目指す。アジャイル開発は、ソフトウェアを分割して開発し、逐次、ユーザーからのフィードバックを反映させることにより、ユーザーニーズに即したソフトウェアをより早く作れる特長がある。オージス総研は、従来のアジャイル開発手法を組み合わせた大規模開発にも適用できる独自のアジャイル開発手法「OSAM(OGIS Scalable AgileMethod)」を得意としている(11年9月12日の株式会社オージス総研ニュースリリースより)。