東工大など日比4大学、連携ワークショップ(情報系分野)

2011/09/12

大阪大学、フィリピン大学ディリマン校、デラサール大学
計算機科学における理論と実践に関して、12日からマニラで

9月12日と13日、東京工業大学(東工大)、大阪大学、フィリピン大学(UP)ディリマン校、デラサール大学という日本、フィリピン4大学共催による情報系分野における研究ワークショップが実施される。東工大はフィリピン・オフィスであるTokyo Tech Office(Philippines)、大阪大学は産業科学研究所が担当である。

実施機関はフィリピン大学ITトレーニングセンター(UP-ITTC:JICAが技術協力でその設立と運営を支援)である。開催場所はフィリピン大学国立理数科教育開発研究所(UP NISMED)。

このワークショップの件名は「計算機科学における理論と実践に関するワークショップ2011(WCTP-2011)」である。この このワークショップでは、日本・フィリピンにおける、計算機科学における理論的研究から応用的研究に至る研究成果を発表し、4大学を中心として、両国の研究者の交流を促進することを目的としている。

今回のワークショップのゲスト・スピーカーは東工大大学院情報理工学研究科計算工学専攻の米崎 直樹教授、大阪大学産業科学研究所情報クオンタム専攻の溝口 理一郎教授など。米崎教授の演題は『Biology, Computation and Formal System Biology』、溝口教授の演題は『What Computer Can Do When It Knows Learning/Instructional Theories』である。

なお、東工大は、これまで日本学術振興会、JICAなどの事業を通して、フィリピンと強い協力関係を築いてきている。2005年9月には、長年にわたる協力を踏まえて、デラサール大学構内に「トーキョー テック オフィス(フィリピン)」を開設している。これは、2002年にタイに開設した「「トーキョー テック オフィス(タイランド)」に次いで2番目の海外オフィスとなった。

このフィリピンオフィスは事業のより効果的かつ円滑な運営に資するとともに、一層の連携強化と新たなる共同研究の推進、講義配信など高度な教育サービスの提供を行う場として期待が高まっているす。このオフィスにはテレビ会議システム、テレビ講義受信設備などが設置され、遠隔協力が可能なほか、自由なふれあいの場として教員だけではなく学生の交流も含めた全学的な利用に供することで、フィリピンにおける国際活動の拠点として重要な役割を担っている。

なお、実施機関であるフィリピン大学ITトレーニングセンター(UP-ITTC)は、大学学部卒業生を対象にする教育機関であり、IT産業界において即戦力になる人材を育成することを目的に、JICAの技術協力 プロジェクトの支援のもと設置された。日本語教育を必須としている点などが特徴的である(WCTP-2011や東京工業大学のウエブサイト、JICA資料などより)。