ヤクルト、フィリピンで1日当たり119万本を販売

2011/08/03

上半期8.2%減と低調、アジアでは10.6%増、中国42.6%増

ヤクルト本社がこのほど、2011年度第1四半期(11年4月~6月)の連結決算を発表した。東日本大震災の影響もあって、同期間の連結売上高は760億円(前年同期比1.9%増)、経常利益は64億3900万円(同7.7%減)と伸び悩んだ。

この連結決算発表資料によると、第1四半期のアジア・オセアニア地域の飲料・食品販売事業の連結売上高は前年度比22.%増の63億2200万円へ、営業利益は同38.%増の10億3100万円へと大幅増加した。

ヤクルトは、アジア・オセアニア地域においては、フィリピン、香港、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インド、中国などで乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」などを製造、販売している。

フィリピンにおいては、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピンズ(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。すなわち、ヤクルトはフィリピンでは33周年を迎えつつある。海外での販売開始時期は、フィリピンは、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969年の香港、1971年の韓国とタイに続く歴史を有している。

2011年上半期(1月~6月)海外乳製品(ヤクルトなど)売上数量速報値によると、アジア・オセアニア地域での上半期一日当り販売数量は前年同期比10.6%増の1392万本と順調に増加した。

ただし、フィリピンでのヤクルト一日当り販売数量は前年同期比8.2%減の119万本と伸び悩んだ。アジア・オセアニア地域では、韓国の401万8千本、タイの265万6千本、インドネシアの218万8千本、中国本土の197万7千本に次ぐ第5位となっているが、アジア・オセアニア地域でのシェアは前年同期の10.3%から8.5%へと低下している。

一方、中国本土は同42.6%増、インドネシアは同34.3%増、タイは同8.0%増と好調。新市場のベトナムでは同57.3%増、インドも52.7%増と大幅増加している(11年7月29日の株式会社ヤクルト本社発表などより)。