ホンダ、25億ペソで比二輪車大幅増産へ

2011/07/20

年産60万台体制に、BOIが優遇措置承認

フィリピンでホンダ二輪車の製造販売を行ているホンダ・フィリピンズ(HPI)は、生産能力を大幅増強する。

7月20日付けフィリピン各紙電子版によると、ホンダ・フィリピンズ(HPI)は24億6000万ペソ投じて、バタンガス州ファースト・フィリピン・インダストリアルパーク内の既存工場の年産能力を現行の40万台から60万台へと50%増強する。従業員数も500名以上増員される。投資委員会(BOI)はこの増産プロジェクト対する税優遇措置を承認した。

HPIは今年2月に、「HPIのニ輪車累計生産台数が300万台に到達した」と発表した。HPIは、1973年に二輪車生産を開始、2005年に生産累計100万台を達成した。100万台達成までは32年を要したが、その後5年間で300万台達成となった。この間、ホンダ・フィリピンズは安全教室や各種レース主催などにより、二輪車普及、運転技術の向上、安全運転啓蒙を推進している。

ホンダは1967年にタイで、1969年にマレーシアで、1971年にはインドネシアで、1973年にフィリピンで、1985年にインドで、1997年にベトナムで、それぞれ二輪車生産を開始した。そして、2004年にタイで二輪車生産累計1,000万台、2008年にベトナムで二輪車生産累計500万台、2009年にインドで二輪車生産累計3,000万台達成などを果たしている。

フィリピンの二輪車市場は、2010年に前年比19%増の約76万台、今後も順調に拡大すると予想されている。

なお、この7月にはスズキ・フィリピンズが10億ペソ(21億円)投じて、マニラから約45キロメートル南のラグナ州カンルーバンのカーメルレイ工業団地内で、年産能力20万台(二勤定時)の二輪車新工場建設に着工した。生産能力は、2010年の生産台数約8万5千台の2.4倍となる。稼働時期は2012年6月と予定している。