20年後の再生可能エネルギー比率、50%目標

2011/06/15

昨年33.3%(地熱12%、水力20.8%、風力0.2%)
発電能力3倍増の1万5300メガワットへ拡大

 アキノ大統領は6月14日、国家再生可能エネルギー計画(NREP)を発表した。地方を中心とする電力供給コスト高騰と電力不足問題に対処するのが狙い。


 同計画には、行動の枠組み、現・新対策、再生可能エネルギー振興策、再生可能エネルギー源の市場浸透目標の実現ロードマップ等が盛り込まれている。

 特に、再生可能エネルギーによる発電能力に関しては、2010年の5,400MW(メガワット)から、2030年に1万5,300MWまで約3倍に拡大することを目指すと強調されている。これにより、再生可能エネルギー比率は、2010年の33.25%から50%へと上昇することになる。

 エネルギー省資料によると、2010年の再生可能エネルギー比率33.25%の詳細は、地熱12.02%、水力20.78%、風力0.2%、太陽光0.01%、バイオマス0.24%である(11年6月14日のフィリピン大統領室発表などより)。

2010年のフィリピン全体の発電能力の推移(単位:メガワット)
配電設備容量(MW) 1995 2000 2005 2010 2010年のシェア%
石油 5,425 4,987 3,663 3,193 19.52
石炭 850 3,963 3,967 4,867 29.75
天然ガス 3 2,763 2,861 17.49
地熱 1,154 1,931 1,978 1,966 12.02
水力 2,303 2,301 3,222 3,400 20.78
新再生可能エネルギー - - 26 73 0.45
合計 9,723 13,185 15,619 16,359 100.00


2010年のフィリピン全体の発電能力詳細(単位:メガワット)
発電所タイプ 発電能力(MW) シェア%
石炭 4,867 29.75
石油ベース 3,193 19.52
  ディーゼル 1,768 10.81
  石油火力 650 3.97
  ガス火力 775 4.74
天然ガス 2,861 17.49
地熱 1,966 12.02
水力 3,400 20.78
風力 33 0.20
太陽エネルギー 1 0.01
バイオマス 39 0.24
合計 16,359 100.00
 (出所:フィリピン・エネルギー省資料より作成)