5カ月間の新車販売1.5%増加(比自工会速報ベース)

2011/06/10

5万9022台(現代車除く)、現代加算では6万7084台に
累計販売首位はトヨタ、2位三菱、3位現代、4位ホンダ

 フィリピンの四輪車新車の販売台数が4月、5月と連続で伸び悩んでいる。

 既報の通り、フィリピン自動車工業会(CAMPI))は速報として、「2011年5月の国内四輪車新車販売台数は前年同月比11%減の1万0913台にとどまった」と発表した 。4月の販売台数も前年同月比4.5%減であり、2カ月連続のマイナス成長となった。東日本大震災後の日本からの部品や完成車供給減少の影響が一段と顕在化したといえる。
 
 なお、上記の5月の総販売台数1万0913台などという数字は、CAMPIを脱退した昨年第3位の韓国系の現代アジア・リソース(HARI)分などを除いたベースであり、前年比較などもHARI分などを除いた数値間の比較である。ちなみに、HARIの5月の販売台数は前年同月比6%増の1643台であったと報じられている。HARI分を含めた5月の販売台数は1万2556台となる。ちなみに、昨年5月のHARI分などを含めた販売台数は1万3995台であった。

 6月10日付けフィリピン各紙電子版によると、2011年5カ月間(1月~5月)の国内四輪新車総販売台数は前年同月比1.5%増の5万9022台であった。そして、CAMPIの今年の販売伸び率目標4~5%増を下回るペースとなっている。車種別では、商用車が前年同期比1.1%増の3万9454台、乗用車が同2.1%増の1万9568台となっている。

 なお、5万9022台という累計販売台数も、上記のように現代アジア・リソース(HARI)分などを除いたベースである。HARIの5カ月間の販売台数は前年同期比3%増の8062台と報じられている、HARI分を含めると5カ月間の販売台数は6万7084台となる。昨年5カ月間のHARI分などを含めた販売台数は6万6958台であった。

 5カ月間のメーカー別総販売台数トップは、トヨタモーター・フィリピンズの2万1468台(前年同期比0.3%増)、2位は三菱モーター・フィリピンズの1万4062台(同9.1%増)であった。3位は今回の発表分に含まれていない現代アジア・リソース(HARI)の8062台(同3%増)。以下、4位ホンダカーズ・フィリピンの5938台、5位フォード・モーター+マツダの5306台、6位いすゞ・フィリピンの3911台などと続く(5月および5カ月間の数値はフィリピン各紙電子版より)。

2011年1~4月の自動車産業販売実績(現代車等含まない自工会速報ベース、単位:台)
車種 1月 2月 3月 4月 5月 合計
乗用車 3,997 3,859 4,570 3,868 3,274 19,568
商用車 7,049 7,613 9,205 7,948 7,639 39,454
 アジア仕様多目的車 2,132 2,629 3,532 3,024 2,731 14,048
 軽商用車 4,566 4,732 5,442 4,759 4,743 24,242
 合計 11,046 11,472 13,775 11,816 10,913 59,022
(出所:フィリピン自動車工業会資料から作成)

参考のため再掲載:フィリピン四輪車新車の車種別販売台数(現代車等を含めたベース、単位:台)
2005年 06年 07年 08年 09年 2010年 2011年目標
乗用車 35,631 38,479 41,213 44,425 46,228 58,691
商用車 61,432 61,062 76,690 80,024 86,216 109,799
合計 97,063 99,541 117,903 124,449 132,444 168,490
前年比 +10.2% +2.6% +18.4% +5.6% +6.4% +27.2% +4~5%
 (出所:フィリピン自動車工業会資料から作成)