比セブン・イレブン、第1四半期26%減益

2011/05/20

昨年の選挙特需の反動で、業績向上一服
3月末の店舗数108店(23%)増の577店に

 

 フィリピンのコンビニエンス・ストア業界は、トップのセブンイレブンを第2位のミニストップが追うという構図になっている。2010年末のフィリピンのコンビニエンス・ストア数は1187店。シェアはセブンイレブン47%、ミニストップ28%、マーキュリー24%、サンミゲル・フードショップ1%となっている。

 フィリピンのセブン・イレブンは台湾資本のプレジデント・チェーンがマジョリティーを握るフィリピン・セブン社によって運営されている。
 このフィリピン・セブンの2011年第1四半期(1月~3月)決算速報が発表された。それによると、グループ総収入は前年同期比15%増の23億ペソ、物品売上高は同14%増の19億ペソとなった。店舗数増加、コンビニ認知度の高まりなどで、二桁増収となった。

 しかし、純利益は同26%減の3710万ペソへと二桁減少となった。二桁増収ながら、前年同期に発生した選挙特需がなくなったこと、夏の到来が遅れたことなどで増収率が鈍化したうえ、エネルギーコスト、人件費など経費が大幅増加したことが響いた。前年同期は、その選挙特需などにより3.8倍増益と非常に好調であり、今第1四半期はその反動により、業績向上一服となった。

 今第1四半期中に新たに26店を新規開店した。これにより、2011年3月末のフィリピンでのセブン・イレブン総店舗数は577店に達し、前年同期末の469店から108店、率にして23%増加した。
 
 フィリピンでのセブン・イレブン第1号店は、1984年2月にケソン市エドサ通り沿いにオープンした。当初の出店ピッチは鈍かったが、2000年の小売業界規制緩和を契機に出店ピッチが速まった。そして、2006年末287店、2007年末311店、2008年末368店、2009年末447店、2010年末551店舗と順調に拡大している(フィリピン・セブンの2011年第1四半期報告書などより)。

 フィリピンのコンビ二エンス・ストア店舗数とシェア
2010年末店舗数 シェア
セブン・イレブン 551 47%
ミニストップ 336 28%
マーキュリー・セルフサービス 287 24%
サンミゲル・フードショップ 13 1%
合計 1187 100%

(フィリピン・セブン資料より、ミニストップ店舗数は日本側発表と多少異なる)