4月の新車販売、前年同月比4.5%減少

2011/05/10

東日本大震災の影響顕在化、累計4.7%増
首位トヨタ、累計で11.3%増の1万8440台

 5月10日付けフィリピン各紙電子版などによると、フィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック工業会(TMA)は、2011年4月の国内四輪新車総販売台数が前年同月比4.5%減、前月(2011年3月)比14.2%減の1万1816台にとどまったと発表した 。東日本大震災後の日本からの部品や完成車供給減少の影響が顕在化し始めたといえる。
 
ただし、1万1816台という数字は、CAMPIを脱退した昨年第3位の韓国系の現代アジア・リソース(HARI)分などを除いたベースである。ちなみに、HARI分を含めた昨年4月の販売台数は1万4254台であった。今年4月のHARIの販売台数は前年同月比5%増の1707台と報じられている。

 2011年年初4カ月間(1月~4月)の国内四輪新車総販売台数は前年同月比4.7%増の4万8109台
であった。14年ぶりに年間販売記録を更新した2010年に続く今年の動向が注目されていたが、4カ月間ではCAMPIの今年の販売伸び率目標4~5%増に沿った推移となっている。しかし、東日本大震災の影響が、5月以降に本格顕在化すると見られる。
 なお、4万8109台という累計販売台数も、上記のように現代アジア・リソース(HARI)分などを除いたベースである。ちなみに、HARI分を含めた昨年年初4カ月間の販売台数は5万2963台であった。

 
4カ月間の公表販売台数4万8109台(HARI分など除外)の車種別内訳は、乗用車販売台数が前年同月比8.9%増の1万6294台(構成比34%)。一方、商用車販売台数は同2.8%増の3万1815台(構成比66%)であった。

 4カ月間のメーカー別総販売台数トップは、トヨタモーター・フィリピンズの1万8440台(前年同期比11.3%増)。2位は三菱モーター・フィリピンズの1万0945台(同7.4%増)であった。今回の発表分に含まれていない3位の現代アジア・リソース(HARI)の販売台数は6419台(同2.7%増)であったようだ。また、4位のホンダカーズ・フィリピンの販売台数は4823台で、前年同月比18.1%減と大幅減少したと報じられている。
 
参考のため再掲載:フィリピン四輪車新車の車種別販売台数(現代アジア等を含めたベース、単位:台)

2005年 06年 07年 08年 09年 2010年 2011年目標
乗用車 35,631 38,479 41,213 44,425 46,228 58,691
商用車 61,432 61,062 76,690 80,024 86,216 109,799
合計 97,063 99,541 117,903 124,449 132,444 168,490
前年比 +10.2% +2.6% +18.4% +5.6% +6.4% +27.2% +4~5%

 (出所:フィリピン自動車工業会資料から作成)