4月末の外貨準備高、連続で史上最高に

2011/05/09

前年同月末比44.4%増の678億ドルへ急増
輸入10.41カ月分、残存短期負債の6.1倍

 フィリピン中央銀行(BSP)が5月6日に発表した総外貨準備高(GIR)の速報値によると、2011年4月末の総外貨準備高(GIR)は前月末比2.7%増、前年同月末比44.4%増の677億8,387万米ドルで、月末ベースでの史上最高値を13カ月連続で更新した。

 中央銀行の海外投資収入や外為操作、金価格上昇によるBSP金保有高の再評価益などがGIRレベルを大幅に引き上げた。但し、これらの外貨流入効果は、政府及び中央銀行の海外債務の満期支払いで一部相殺された。

 2011年4月末の総外貨準備高は輸入の10.41カ月分に相当する水準。また、原本ベース短期負債の約10.8倍、残存ベース短期負債の6.1倍に相当する水準である(11年5月6日のフィリピン中央銀行発表より)。

 外貨準備高推移(単位:百万米ドル)

  年末値 10年 11年 11年4月の伸び率
年・月 09年 10年 4月末 3月末 4月末 前月比 前年同月比
総外貨準備高(GIR) 44,243 62,373 46,944 65,984 67,784 2.7% 44.4%
輸入カバー率(月数) 8.67 9.58 8.33 10.13 10.41    

           (出所:フィリピン中央銀行資料より、11年3月分は速報値、3月末分は改定値)