アヤラコープ、水力発電事業本格展開へ

2011/04/24

急ピッチで電力事業基盤拡充進展

 アヤラコープは、100%子会社ミシガン・パワー(MPI)を通じて、サンタ・クララパワー社(SCP)と合弁企業を設立、フィリピンで水力発電事業を展開することで合意した。新合弁企業へのMPI出資比率は70%、当初出資額は約6億ペソとなる。

 アヤラコープは、発電事業を新しい収益源と位置付けている。従来型の発電事業に加え、代替エネルギー事業も活発化させ、今後5年以内に発電能力1000MWの体制を構築する方針。

 アヤラコープはこの3月に、MPIを通じて、ノースウインド・パワー・デベロップメント社に50%の出資(5億1300万ペソ)を行った。ノースウインド・パワー・デベロップメント社は、ルソン島北部北イロコスのノースウィンド・バンギ湾で風力タービン発電を行っている。その発電能力は33メガワット(MW)である。

 2010年には、MPIと三菱商事の100%子会社ダイヤモンド・ジェネレイティング・アジア(DGA、本店所在地:香港)が、再生可能エネルギー合弁企業フィル・ニューエナジー社を設立することで合意した。出資比率はMPI60%、DGA40%。フィル・ニューエナジー社は、フィリピンでの太陽光発電事業の機会を探っていく。
 なお、三菱商事は2009年に、東南アジア及び台湾に於ける民間発電事業を統括するDGAを設立、同地域で、積極的に太陽光発電関連事業などを展開している(11年4月20日のフィリピン証券取引所回覧2977-2011号などより)。