訪日前の看護師候補者向け日本語研修開講
2011/03/30
日本の試験での言葉の壁打破へ
桂誠駐フィリピン大使は、3月30日 、 技術教育技能開発庁(TESDA)本部(タギグ市)において行われた追加的日本語研修開講式(日比経済連携協定の下で今年5月下旬に訪日予定の看護師候補者向け)に出席した。この式典にはヴィラヌエバTESDA長官、カオPOEA長官をはじめとする関係者が列席した。
日比経済連携協定によるフィリピン人看護師・介護福祉士の訪日の枠組みは、フィリピン人看護師・介護福祉士候補者が日本入国後まず6ヶ月間の日本語研修を受講し、その後日本の病院・介護福祉施設に配属され、それぞれ看護師、介護福祉士の指導の下、働きながら国家試験の合格を目指すというものである。上記の追加的日本語研修は、比人候補者の日本語能力の向上のため日比経済連携協定で定められた日本入国後の6ヶ月の日本語研修とは別に、日比両政府が共同で実施するものである。
82人のフィリピン人看護師候補者は、3月28日~5月20日までTESDA語学研修センターでこの追加的日本語研修を受講したあと、5月下旬に訪日する予定である。
既報の通り、日本厚生労働省は3月25日に、「経済連携協定に基づく外国人看護師候補者のうち、16名(昨年3名)が第100回看護師国家試験に合格した」と発表した。外国人合格者は昨年から増加し、合格率も昨年の1.2%から4.1%へと上昇したが、依然として非常に低水準。ちなみに、全体の合格率は91.8%であった。
今回の外国人合格者の内訳はインドネシア人15名、フィリピン人1名であった。インドネシア人15名のうち、2008年入国者が13名、2009年入国者が2名、2010年入国者がゼロであった。
フィリピン人合格者は2009年入国(第1陣)の女性。2010年入国者の合格者はゼロ。昨年、2009年入国者が1名合格しており、フィリピン人合格者は累計で2名(11年3月30日の在フィリピン日本大使館発表より)。
2010年第100回看護師国家試験における外国人受験者動向
インドネシア | フィリピン | |||||||
出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
2008年入国者 | 91 | 91 | 13 | 14.3% | - | - | - | - |
2009年入国者 | 159 | 159 | 2 | 1.3% | 74 | 73 | 1 | 1.4% |
2010年入国者 | 35 | 35 | 0 | 0.0% | 40 | 40 | 0 | 0.0% |